折本詩集『大時化の海へ』の頒布をはじめました
海をテーマにした散文詩5篇を収録した折本歌集です。 行く宛のない「あなた」への手紙、焦がれるような夏へのサウダージ、終わる夏への挽歌をサブテーマとしています。
越境する神々を信じながら、不信の顎門に囚われて、なすすべもなくあらゆるきみたちを恨み、(きみの聴く講談のアウトローたちは怒りを暴発させても浄土は三千光年先だね)(絶望の只中を周回しつづける船に乗ることを宿命づけられた者たちの系譜に連なる私もまた)眠る場所さえない。──「大時化の海へ」
散文詩の折本を作りました。
海をテーマにした散文詩5篇を収めています。
表題作の「大時化の海へ」は現代詩手帖9月号落選作となります。
前作はこちらです。
夜を歌った詩を四篇収録しています。
細部を検分する間もなく闇は濃くなり、男の、女の、あるいはそのどちらでもない声が満ちた密室に閉ざされたまま炎に包まれて、ちいさな球体を抱えてうずくまったまま、はるか遠くから聞こえてくる無声の音楽に耳をすませる。 ——「夜の音楽」より
-収録作品-
夏の亡霊
夜の言葉
轟音を友と呼ぶ
併せてよろしくお願いします。