詩誌『ココア共和国』に佳作で採っていただきました
また追って告知するけれど、ココア共和国という詩誌に初めて詩を投稿して、佳作で採っていただけた。電子版にのみ収録されるらしい。
嘉村詩穂名義の「ニライカナイ」という作品を投稿した。
それまでの経緯はこちらに書いている。
小説から詩歌に転換して、不全感と夢を諦めなければならないつらさと、挫折感を味わっていたのだけれど、そういう時に私を裏切らなかったのはただ詩だけだった。
この間、詩歌サークルを退会したり、詩を書く人との付き合いもなくなって、しばらく詩を書けずにいたのだけれど、本来詩というものは心の叫びに似たようなもので、それを安易に人と分かち合って慰撫するということはしない方がいいのかもしれない。
ただ希死念慮に苛まれている間中、相談窓口でも、あるいは別の人でもなく、詩と音楽だけが私の傍にあったことを、私はずっと忘れないでいたい。
「ニライカナイ」はその苦しみと強い必然性の中から、そして学生時代以来のCoccoとの再会から生まれた。
耽美主義から療養詩歌に舵を切って、正直なところ不安の方が大きかったけれど、詩を11年書いてきて、その道筋が間違ってはいなかったというひとつの形にはなったと思う。
作風が近いものとしては、現在BOOTHで頒布している折本詩集『夜の精霊たち』なので、こちらも併せてよろしくお願いします。
今後とも自分の地獄から目を背けることなく、詩を書きつづけたいと願っている。
その叫びが、いつかアンナ・カヴァンのように誰かの心と共鳴し、痛みを分かち合い、悲しみを奏で合うよすがとなってくれることを祈る。