プロットを立てた
リメイク作「望月すみれに近寄ってはいけない」のプロットが完成したので、オンラインサロンの先生宛に送らせていただいた。
リメイク前の作品はカクヨムに掲載している。
このプロットを送るというのは課題として提示されていたこともあり、また私自身小説をふたたび書こうと意を決してプロットを半ばまで練っていたので、半月寝かせて問題ないことを確認し、新たに多少加えて完成させた。
しかしここ数ヶ月まともに小説を読んでいないと身につまされた。
読むものといえばもっぱら詩歌や軽めの本が多かったし、もっと意欲的に小説を読まねばなるまい。
読書リストを作っているので、それに沿って読書を進めたい。
講義の内容に毎週触れて、自分の糧とできたことは大きいが、その半分もプロットに盛り込めただろうか。
まだまだホラー小説の基軸となる部分が弱いという自覚はあるので、ご指導を仰ぎつつ、精一杯強化していきたい。
できれば15万字を書き上げて、ジャンプホラー小説大賞に応募したいという想いはあるけれど、これまで4万字を書くのが精一杯だったので、すぐに実現できるかどうか分からない。
すべてはプロットというベースがあってこそ成り立つことなので、今回のプロットが評価していただけたなら、この作品に賭けたいと思っている。
プロットの背景にあるものについては多くを語らないでおくが、自分自身の経験を下地として作っていることはたしかで、「私が体験してきたことだから書ける」という作品に仕上げたい。
そういう意味では高校生をヒロインに選んだことは適切だったのかもしれない。
その原型には「にゃこさん」というイマジナリーフレンドの存在がいる。
「にゃこさん」は女子中学生の美術部員で、猫の絵を描くのと、美術部の友だちとファミレスでお茶をするのが好きという性格なのだが、その「にゃこさん」にもう少しお姉さんになってもらって、ついでにちょっとばかりひどい目に遭ってもらうことになったのだった。
「にゃこは好きな子とかいるのー?」と友だちに訊かれることの多い、ぼんやりとしがちな「にゃこさん」の、これが一応の答えということになるのだろうか。
こういう形でイマジナリーフレンドを活用するということをこれまで極力避けてきたので、うまくいくかどうかは分からないのだが、「にゃこさん」の原型はほぼ保たれてはいない。せいぜい美術部員という設定だけを借りているということになる。
この物語を書くことで「にゃこさん」は機嫌を損ねて出て行ってしまうかもしれないが、それでも彼女の存在には感謝している。
現代モノを描くことについてはこれまで苦手意識があって、できるだけ避けてきたのだけれど、「望月すみれに近寄ってはいけない」はできるだけ耽美的な要素を排して、自分自身に近しいところで書いたのを先生に評価していただいた。
耽美的な作品の方がもちろん私の好みではあるのだけれど、趣味的な要素はできるだけ取り除いて、地に足着いた作品を書けるようになりたいものだ。
そういう点では数々のアニメを観てきたことは決して無駄ではなかったなと思う。
この「望月すみれに近寄ってはいけない」のベースを作っているのは、高校生の頃に観たserial experiments lainなのだけれど、今回プロットを練る上で、魔法少女まどか☆マギカの影響も多分に受けた。
「serial experiments lainやまどマギが大好きで全話感想をブログに書いています」と云うわけではないのだけれど、むしろそうした自分と若干距離があって、なおかつ自己嫌悪の対象として重なる部分がある作品の方がインスピレーションを得やすいのかもしれない。
逆にほぼ全話日記に感想を書いたBANANA FISHのような作品は私には到底書けない。あんなにも人間の根源的な痛みに根ざし、ひたすら辛苦に耐えて地獄に立ちつづけようとする覚悟を貫いたものを書く気力体力は私にはない。
そういう意味では私の覚悟は半端なのかもしれないが、少なくとも自己の物語としてこの小説を組み立てようと思っている。
長丁場のつらい闘いになることは目に見えているし、正直なところ実力不足の感は否めないのだが、それでもプロットを立てたからには逃げるわけにもいかない。
しっかりと取り組んでいきたい。