居酒屋という異世界と脱SNS

日記でさまざまな感想を書いてきたが、ふと裏世界ピクニックのことをぼんやり思って、しばらく「打ち上げ」というものに縁がないなと気づいた。

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

aniron.hatenablog.com

f:id:aniron:20210508202653j:plain

専業主婦で仕事上の付き合いがないということもあるが、今はコロナ禍で居酒屋で人と会う機会もほとんどない。

学生時代は飲み会が大の苦手で、コミュ障でまったく話せないし、お酒も飲めないしで、ただただ苦痛だった。飲み会が終わってひとりで泣いていたこともある。

主人と同棲するようになってからは、飲み会がいくらか楽しくなった。

コロナ禍の前にはちょくちょくチェーンの居酒屋へ飲みに行って、私はノンアルで乾杯をして、延々と文学談義に花を咲かせたものだった。それももう久しくやっていない。

かつて撮った写真を供養しておく。

f:id:aniron:20210508195912j:plain

f:id:aniron:20210508200108j:plain

f:id:aniron:20210508200041j:plain

f:id:aniron:20210508200052j:plain

もちろん家でいただくごはんもいいのだけれど、人間にはどうしてもハレという場が必要なのだなと感じる。

居酒屋だから話せる話があるし、場の雰囲気で行き着く話もある。

たとえお酒を飲んでいなくても、いくらか口が軽くなるし、主人が饒舌になるさまを観ているのも楽しい。

気心の知れた間柄だからこそ飲み会というものは楽しいと感じるのだと、当たり前のことを思う。学生時代は飲み会の楽しさなんて、まったく分からなかった。

居酒屋という空間は私にとってある種の非日常で、ひとつの異界なのかもしれない。

家飲みとはまったく違う魅力が居酒屋にはある。

 

またあの日常は戻ってくるのだろうか。今は先が見通せない状況で、ただただ暗い未来しか思い描けない。

この一年ほぼずっと最寄り駅圏内から出ない生活を送ってきた。

インドア派の私にとってはさほど苦痛ではないと思っていたこの自粛生活も、長期に及んでいて、さすがに疲れを感じている。

アニメに描かれる日常が現実からあまりにも乖離していることに、癒しを感じながらも、どこかで絶望しているのかもしれない。

これまであまり自覚はなかったのだけれど、私の場合はPTSDも自覚のないまま十年後に再燃しているという現状があるし、コロナ禍の疲れも遅れてやってきたのかもしれない。

とにかく今は非常時で、健常者でもいつ心を病んでもおかしくはない状況なのだと思う。主人もいつ参ってしまうか、明日のことは誰にも分からない。

せめて主人だけは健康で健やかにいてほしいと思う。

 

コロナうつにどれほど効果があるかは分からないが、下園壮太自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術』はおすすめの一冊だ。

主人に貸しっぱなしでまだ戻ってこないので、詳細については触れられないが、とにかくムリ・ムダ・ムラをなくすことを心がけると良いという趣旨のことが書かれている。

特に私が注目したいのはムリとムダで、高すぎる目標を掲げて消耗するなどの無理をしないのはもちろん、SNSやネットで無駄に感情を浪費しないようにしたい。

そういう点でもTwitterから離れたメリットは少なからず大きいと思っている。 

PTSDによってもはや戻るに戻れない以上、Twitterのない世界で生きていくより他にどうしようもない。

そういう点では従来の脱SNSや脱スマホといった趣旨の本はできるだけ頭に入れておきたい。

現時点で役立ったのは『デジタル・ミニマリスト』と『僕達が毎日やっている最強の読み方』、それから村上春樹の『村上さんのところ』で、後者二冊は2010年代半ばの時点ですでに脱ネットについて説いている。

村上さんのところ

村上さんのところ

  • 作者:村上 春樹
  • 発売日: 2015/07/24
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 『デジタル・ミニマリスト』では特に音声による会話が有効なことと、実際に手を動かして作業することの有意義性が説かれていて、私自身もできるだけLINEを使いすぎず、電話で話すことを心がけている。

また『僕らが毎日やっている最強の読み方』では、2016年の時点でインテリ層が脱ネットを志向することが予測されていて、池上彰佐藤優両氏はネット断ちをして読書時間を確保する意義を強く説いている。

村上春樹に関しては以前ネットでも話題になったように、SNSからははじめから距離を置いている人なので、その点はとても信頼できる。

www.uniqlo.com

日々言葉によって炎上を繰り返すSNSに対して、言葉を扱うプロである作家の説くことはあまりに重い。そういう役割を果たしているという点で村上春樹のことは深く尊敬している。