4月の読書振り返り

新規は16冊、再読を含めて21冊の本を読んだ。

精神的に参っていることが多くて、小説の割合はやはり少なかった。それでも桜木紫乃と出会えた収穫は大きい。勧めてくれた主人に感謝したい。

PTSDの発端が性的なトラウマ体験にあるので、それを抉られるのではないかと思ったけれど、むしろその苦しみを昇華してくれるものが多くて、今の私にとっては切実さを伴った読書体験になった。

氷平線 (文春文庫)

氷平線 (文春文庫)

  • 作者:桜木 紫乃
  • 発売日: 2012/04/10
  • メディア: 文庫
 

 

またBANANA FISHの影響で読んだヘミングウェイキリマンジャロの雪」はまさに名作短編で、死を想うことが何かと多かった今月は何かと感じ入るものがあった。私はそこまで高みを目指せそうにないけれど、それでも精神の自由を求めているという点では、たどり着くことは叶わなかったとしても、ぜひとも精神の高みを仰ぎたい。

  

また今月は詩歌に力を入れた。

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以前利用していたサービスでヒットした詩歌同人雑誌『カルテット』をはじめ、石田波郷『惜命』や前川佐美雄『捜神』と、図書館を利用して現代の俳句や短歌に触れる機会があった。

図書館から借りている塚本邦雄『閑雅空間』もやはり興味を惹かれるし、今後とも詩歌を読む機会を設けたい。

 

現代の詩歌を集めた棚を作ったことは先にも書いたとおりだ。

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すでに本で埋まっているけれど、今後とも詩歌の書籍を集めつつ、読む方にもしっかり励んでいきたい。

evie-11.hatenablog.com

 

それから思わぬ形で自分の切迫した問題に触れる本との出会いもあった。

茂木健一郎『孤独になると結果が出せる』は孤独を理想主義的に捉えているけれど、それでもいくらかは前向きな気持ちになれたし、『NHKラジオ深夜便 絶望名言2』は前巻につづいて痛みに寄り添ってもらえる内容だった。

また発売当初に買った『NHK 100分de名著 三木清 人生論ノート 孤独は知性である』は絶望の只中にあって読んで良かったと思えた一冊だった。 

孤独になると結果が出せる

孤独になると結果が出せる

 
NHKラジオ深夜便 絶望名言2

NHKラジオ深夜便 絶望名言2

 

 

メンタルヘルスの本も色々と読んで学ぶところが多かった。

PTSDとトラウマのすべてがわかる本』は正式にPTSDの再燃と診断を受けてから再読し、人間不信に陥っていた私にとって少なからず支えとなってくれた。

 

振り返ってみると死にたい気持ちに苛まれながらも、読書が私の心を支えてくれた一ヶ月となった。幼少期から読書に親しんできたけれども、これほどの切実さを持って本と向き合ったことはかつてなかったと云っていい。

Twitterにいた頃は周りが読んでいるから読む、という状況も多くて、なかなか自発的な読書ができずにいた。

しかしTwitterから離れ、また読書SNSから離れて、自分の興味関心や問題意識に沿って自由に本を選べるようになり、 読書というものが本来持っている「自由」を痛いほどに感じることができた。

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PTSDの症状は今もなお私を苛んでいるけれど、それでも絶望の傍らにあった本たちのことはこれからも忘れずにいたし、忘れることはないだろうと思う。