SNSから離れたことで得られたメリット
はじめに
詳細は日記に書いていますが、某SNSで複数のネトストの被害に遭って、SNSから距離を置きたいと思うようになりました。
TwitterはそのSNSではないので、鍵をつけた状態ならば大丈夫かなと思ったものの、やはり見知らぬ人からいいねが飛んでくるとその度にびくびくしてしまいます。
インタラクティブな性質を持つSNSとはやはり距離を置いた方がいいのかもしれません。
そこでここ数ヶ月Twitterから距離を置いてみて得られたメリットについて改めて書いてみようと思います。
人と何かをシェアしなければならないという固定観念から解放された
これが一番大きいです。
アニメや小説など、作品をじっくりと味わい、自分だけのものとしてしっかり受け止めて体験できるようになりました。
思い返せば幼少期はそうして物語に触れていて、多幸感に包まれていたので、原点回帰したのかもしれません。
リアルの友人たちとは本のおすすめなどのやりとりをしますが、ネットでまで強いてそれらを共有する必要はないし、逐一読んだものや観たものの感想をシェアしたいとも思わなくなりました。
Twitterのように四六時中ひたすら趣味で殴り合うことにも、あるいは別のSNSで趣味をおおっぴらにしてネトストの被害を被ることにも疲れてしまいました。
今となっては「敢えてシェアしない」という態度が、少なからず充実感につながっていますし、あるいは孤独感の緩和に結びついているのだと思います。
『孤独であるためのレッスン』に書いてあったように、「孤独を深めることでしか孤独は癒せない」ということをつくづく実感しています。
2001年に発行された本なので古い部分もありますが、本質的な部分は未だに重要なことを説いている一冊だと思います。
読書をする時間・アニメを観る頻度が増えた
私は主人と毎日2話ペースでアニメを観て、一ヶ月に20冊は本を読んでいます。
その時間を確保できるようになったのも、ひとえにSNSから距離を置くようになったからに他なりません。
20代まではツイ廃で、四六時中TLをチェックしていないと落ち着かない人間でした。
もちろんTwitterの影響で読んだ本や手に取った本もたくさんあります。
それでもそこにどれほど自分の意思が反映されていたのだろうと思うと途端に虚しくなります。
先日読んだ茂木健一郎『孤独になると結果が出せる』には、孤独になることで自分の内なるものに気づくことができるという趣旨のことが書かれていました。
この本もビジネス書ですし、Twitterにいた頃だと気恥ずかしくて手に取れなかったかもしれません。
それでも自分の意思を持って、自分の興味の赴くままに本を選び、読むことほど贅沢なものはありません。
別のSNSにいた頃も、言外の同調圧力を感じてしまって、「こんな本ばかり読んでいていいのだろうか…… 」と思うことも少なからずありました。
茂木氏はこの同調圧力を批判して、孤独にならなければ真のイノベーションは生まれないと説いています。
専業主婦である今の私にとっては、イノベーションなどと大それたことは何もできませんが、それでもエッセイ同人誌を作ろうと思うに至ったのは、自分ひとりでひたすら日記を書きつづけて、月20冊本を読みつづけてきたという背景があったからです。
Twitterに居座りつづけていたら、おそらくそうした発想も生まれなかったでしょうし、持病で小説が書けなくなってしまった自分に、焦りや苛立ちを募らせているばかりだったはずです。
BANANA FISH感想本を作ろうと思い立ったのも、すべては日記があったからのことで、Twitterで140字で感想を連投していたら、到底その心境には至らなかったはずです。
物事をじっくりと考える機会が増えた
持病で小説が書けなくなった私にとって、ブログは最後の頼みの綱でした。
小説を書けないと生きていけない、そんな自分にはまったく価値がないと思っていた時期は長く苦しいものでしたが、そんな中でもブログを書くことに注力したことで、エッセイ同人誌を出すという新たな目標を立てることができました。
そうした中で力をつけることができたのが思考力です。
これはTwitterの140字という文字制限の中では到底できることではありませんし、日々日記を書き、あるいはこちらのブログに記事を書く中で、自然と日常の中でものを考えて深めていくという習慣ができるようになりました。
持病で何もかもままならず、まともに働くこともできず、実家は毒親、医師はドクハラ、友人は頼れないという状況の中でも、書くことだけが私を支えてくれました。
同じようなことを書いているAC当事者の方がいて、たまたま本を買って読んだのですが、大いに勇気づけられたので紹介しておきます。
表紙とタイトルはちょっと不安を誘うデザインですが、AC当事者の方には心に響くものがあるはずです。
本の著者である夏野さんも文章を書くことが好きで、そこに注力することでACという困難を乗り切ってきたそうです。
考えること、文章を書くことで活路を見出している人がいるというのは、それだけで生きる糧になりますね。
たまに深みにはまって物事をネガティブな方向に掘り下げてしまう部分もあるのですが、それでも何とか足掻いているうちに、自分なりに答えが見つかることもあります。
それもTwitterに鬱ツイートを繰り返しているだけでは見えてこないものです。
今後のこと
Twitterには今のところ本格的に復帰する予定はありません。
こうして記事を書いているうちに、大学時代の友人から連絡があり、日記に書き溜めていたBANANA FISHの感想を読んで、感想本を楽しみにしているという旨のLINEが届きました。
二次創作ではないし、どこまで需要があるのだろうと半信半疑の気持ちでいたので、こうして応援してくれる人がいることを心からありがたく思います。
ブログという場を拠点にして、今後とも本を読み、アニメを観て、自分なりに思索を深めて、それを記事という形や、同人誌という形で昇華していければいいなと思います。