電子書籍で命をつなぐ

 図書館から借りて来た本になかなか手をつけられずに、ここのところ電子書籍を利用する頻度が多い。

 スマホ脳に電子書籍はあまり良くない旨が書かれていて、やはり紙の本に回帰すべきかとも思ったのだが、蔵書を置けるスペースはすでに許容量を超えていて、床に本が積み上っている状況だ。

スマホ脳(新潮新書)

スマホ脳(新潮新書)

 

 また日記にもたびたび書いているように、ここのところ著しくメンタルが参っているので、ワンクリックで購入して、すぐに開いて読めるという即時性は何よりも得難いメリットだ。

専業主婦ではあるが、もともとビジネス書等も読むのが好きなので、そうしたジャンルに強いという点でも電子書籍は理に叶っている。

池上彰佐藤優両氏は「電子書籍で買った本は紙でも買う」と書いているが、どうしても本棚にゆとりのない人間は、電子書籍を買う場合は、紙の本で欲しいものは別にしても、多くの本は電子書籍のみという形にならざるを得ない。

しかしだからといって電子書籍を生かさない手はないと思い直す。

ちなみにこの本で「迷ったら買う」という判断基準を示してもらえたことは、今でも心強い支えとなっている。おかげで電子書籍を買うにもあまりためらわなくなった。

 

ここのところ電子書籍で買った本を挙げてみると、以下の四冊が挙げられる。 

NHKラジオ深夜便 絶望名言

NHKラジオ深夜便 絶望名言

 

冒頭から涙が止まらず、カフカドストエフスキーの絶望的な言葉の数々に、ようやく心に巣食った闇を掬いとってもらえた気がしました。人間不信状態はまだつづきそうですが、それでも文学が友でいてくれることは、かけがえのない支えになるのだということを改めて感じることができました。『カラマーゾフの兄弟』は読破したけども、『罪と罰』もぜひ読んでみたいです。絶望の先に光が見えるのかどうか、今はまだ分かりませんが、たとえすぐには立ち上がれなくても、なんとか生きていようと思います。

 

NHKラジオ深夜便 絶望名言2

NHKラジオ深夜便 絶望名言2

 

発達障害者の友人との付き合いでカサンドラ状態になってしまい、読み進めるうちに自分自身が不安型であることがよくわかったのだけれど、今のところ関係が良好な、発達障害傾向のある主人との間にもこの関係は生じかねないと思う。実際のところ当てはまるところがいくつかあった。放っておくことと共感性を持って安全基地になろうとすることが大事だという論旨はもっともだと思う。もう少し放っておくことを覚えないと。

 

孤独になると結果が出せる

孤独になると結果が出せる

 

今まさに出会うべくして出会った本だった。「孤独」の扱い方があまりにも理想主義的ではあるけれど、「人間は孤独を必要とすること」や「脳のデフォルトは孤独であること」という言葉に勇気づけられたし、自分が目標としているエッセイ同人誌を出すことにも、詩歌でひとり模索をつづけていることにもGOサインを出してもらったような気がした。PTSDで落ちこんでいる今だからこそ、こういう本と出会えて本当に良かったと思う。自分の内なるものへ目を向けて、インプットとアウトプットを重ねながら大事に育んでいきたい。 

 

このうち『絶望名言2』は現在読んでいるところだが、メンタルヘルスの本や、自分が強い問題意識を抱えている本などは、やはり即時性が大事になる。

むろん紙の本や中古本との値段の兼ね合いも大事なので、そこは加味した上でのチョイスだし、電子書籍で読むのに適しているのはライトな本なので、小説などはめったに買わない。

私自身どちらかというと紙の本が好きだし、電子書籍に諸手を上げて賛成というわけではないのだが、それでも切羽詰まっている時に欲している本は、それだけで命の行方に関わる場合もある。

そういう時にワンクリックで買える本というのは、ある意味命をつなぐための生命線にも等しい。

このコロナ禍で困難な状況にあるからこそ、各出版社がこぞって電子書籍を売るのにも、やはり合理的な理由があるのだろう。

その背景をどこまで考慮しているのかは分からないが、少なくとも電子書籍のおかげで何とか命をつないでいる人間がいるということは記しておきたい。