経緯
はじめは同人誌を作るつもりでいました。
その方がモチベーションも上がるし、紙の本はいとおしいし、Twitterでフォローしている方々のご本はとても素敵ですし。
ただいかんせんコストが専業主婦の身にはいささか重荷だったのと、心身ともに不調な状態が長年つづき、イベントでの直接頒布が難しいという問題がありました。
通販も直接の郵送が難しくなってしまい、『挽歌-elegy-』の同人誌版の頒布は今のところ中断せざるを得ない状況です。
委託頒布だけで捌けるほどの大手サークルではないし、同人誌を頒布した経験も少なくて、サークルとしての知名度もない。
倉庫から郵送するほどの手間をかける部数も手元には残っていない。
しかしながら作りたい本はたくさんあるのです。
カクヨムにも作品が増えてきて、そろそろ作品をまとめたいという思いもありました。
掌編も一冊の本にできる程度にはたまってきていましたし、いずれは小説も同人誌にしたい。詩集『真珠姫の恋』も作れずじまいになっていて、なんとか形にしたい。
しかしもろもろの都合がつかない。
本を絞って少部数を刷って、地道に数年かけて委託頒布をすることも考えましたが、コロナの第三波が来て、委託頒布可能で気になっていたイベントの見通しが立たない状況になりました。
いわば社会的な情勢と、個人的な事情が重なって、同人誌を作るのは難しいだろうと判断しました。
電書化
表紙と名義について
かといって電子書籍を作れるほどデジタルに強いわけでもなくて、どうしたものかと思っていたのですが、とあるサイトでRomancerというWebサービスを知りました。
Word文書からそのままEPUB形式のデータが作れるとのことで、さっそく試してみることにしました。
データはほぼ完成しているものがいいだろうということで、『挽歌-elegy-』を電子化することにしました。
作ったのは表紙と奥付の画像だけです。
表紙はkindleに合わせたサイズを用意する必要があったので、素材データを使ってPhotoshopで作りました。
同人誌の場合は裏表紙も合わせたサイズだったので、見開き分の画像でしたが、今回は表紙分のみ。
名義は雨伽詩音名義が無難だろうと思ったものの、以前プロ作家の先生に「本名の名義の方がいろんなジャンルを書ける」とアドバイスをいただいたので、同人誌同様、旧姓+本名にしました。
旧姓を選んだのは画家の山本タカトさんにサイン会の折に「きれいな名前ですね」と褒めていただいたのと、旧姓の方が字面が良いからです。
ちなみに奥付でようやく著者の名前の読み方が分かるということもあるかと思うので、ひとまずローマ字表記も併記しておきました。
Word→EPUBへ
それはさておき、データがほぼ揃ったところでRomancerにWordのデータを流しこんだのですが、何も読まないまま流しこんだので、目次が表示されずにだいぶ悪戦苦闘しました。
ひとまず「原稿の作り方(MS Word編)」を読んで、romancer.voyager.co.jp
詩の各編のタイトルを見出し1で設定し、Word上で見出しがきちんと表示されているのを確認した上で、
Romancerの目次ページの設定を以下のようにしました。
この間だいぶ手間取って、Wordで目次を作ったりもしたのですが、うまくいかないのでRomancerに手伝ってもらって良かったなと思います。
ちなみにこの際には、目次のあとに扉がきてしまっていたので、きちんと扉のあとに目次が来るように再度調整しました。
あらかじめデータが完成していたこともあったこともあって、他の箇所はほぼいじっていません。
一から作ったわけではないので、どこまで参考になるか分かりませんが、調べながら進めていただければと思います。
iBookで確認
Romancerのプレビュー画面を確認し、kindle専用のプレビューアプリがエラーでうまく見られなかったので、EPUBのリンクからiBookを起動して仕上がりを確認しました。
リンクが問題ないことも確認をして、ひとまず登録作業に入りました。
おわりに
登録手順やもろもろの設定の細かいことについては割愛しますが、ひとまず出版までこぎ着けられてほっとしています。
無事に出版できたらまた告知記事を書く予定です。
『挽歌-elegy-』の試し読みはこちらでお読みいただけます。
様子を見て問題なければ『真珠姫の恋』も販売する予定です。
試し読みはこちら。
『真珠姫の恋』は入稿直前まで持っていって、体調不良が理由でイベント参加を見送らざるを得ず、データは完成した状態で持っているので、近いうちに電書化できればと考えています。
あとは小説もしっかり出せるようにしたいですね。
これを励みに頑張ろうと思います。