あまり言い訳がましいことを書きたくなくて、これまであまり書かないようにしてきたのだが、減薬に伴う副作用がなかなか身にこたえていて、俳句も詠めず、詩も書けず、小説にも取りかかれずにいる。
エッセイ
エッセイやこうしたブログ記事は書いていてさほど負担にならないので、昨日は久しぶりにエッセイを一編書いた。
ほろ苦い青春の思い出と、これからの抱負をつづった。
当時のことは、なかなか冷静に振り返ることができずにいたのだが、ようやく棚卸しすることができたのは、ひとえに時間の経過によるものが大きい。
このエッセイ集はかつて出会った人々のことを書いているので、人との出会いが途絶えてしまった今、なかなか更新できずにいた。
ある種、美化するところがないと、過去を振り返ることができないというのは人の悲しい性なのだろうと思う。
谷崎の「吉野葛」、タブッキの『レクイエム』や『供述によるとペレイラは……』など、郷愁を描いた作品に強く惹かれる自分がいるのも、それだけ年齢を重ねてきたということなのだろう。
まだそうして美化するには至れない思い出もいろいろとあるが、それは追々時間が経つのを待つことにしたい。
今の私にとって過去を懐かしむことは、心の安定を保つのに一番良く効く薬になっている。
懐かしんでばかりはいられないし、未来を見据えていたいという気持ちもある。
それでも来月30代になるのを控え、コロナ禍のさなかにある今、20代前半のように無条件に明るい未来は描けそうもない。
私の考え方が保守的な色合いを強めたのも、ある意味この時代の急激な変化にともなう社会状況の悪化に起因しているのだが、それはまた別の話だ。
散文詩
またここのところはTwitterのフォロワーさんから感想をいただいたり、無料DL作品をDLしていただく機会が何度かあって、そこに糧を見出している。
DLしていただいたのは、おうちdeちょこ文に寄稿した散文詩集の折本で、仏教と蓮をテーマに三編の詩を収めている。
無料DL作品を長らく置いていても、あまりメリットはないのではないかと考えたこともあったけれど、いつでも手に取っていただけるようにしたからこその出会いもあるのだろうし、こうしたご縁に恵まれたことを心から感謝したい。
ちなみに無料DL作品で最もDL数が多いのはこちらの散文詩で、ペーパーウェル04に寄稿させていただいた。
詩誌に投稿しようと思っていたという文言がある通り、詩誌への投稿も考えたのだが、文具というテーマに沿っていたためにペーパーウェル04に寄稿するに至った。
詩誌に投稿したいという思いが再燃したのは、ブンゲイファイトクラブに投稿した、散文詩「死出の旅」を複数の読者の方に評価していただけたことが大きい。
今の私は詩を書くコンディションになかなか自分を持っていけないのだけれど、またいずれ散文詩を書きたいと願っている。
ちなみに過去作ではあるが、まとまった量の散文詩はこちらから読めるので、ご興味のある方はぜひ覗いていただきたい。
ペーパーウェル05
体調についてもう少し語るつもりだったのだが、すっかり創作の宣伝がメインになってしまった。
やはりどうしても私は言い訳をしたくないらしい。
体調の悪さを言い訳にしていたら、私は一年中創作ができないということになるだろうし、体調が悪いなりにもそれなりにやり過ごして作品を書いてきた以上は、今後とも細々としながらも創作活動をつづけていきたい。
週末にはペーパーウェル05が開催されて、私も参加させていただく予定だ。
旅がテーマということで、「死出の旅」と、和風ホラー散文詩で書き下ろしの「妖狐譚」をペーパーとして頒布する。
試し刷りはすでに終えているので、ネプリとBOOTHで同時配信するつもりでいる。
コロナ禍の影響もあって、BOOTHでの配信のみにしようかとも考えたのだが、せっかくの機会でもあるし、他の方々の作品と一緒にプリントしていただくこともあるかと思い、ネプリでも配信することにした。
また詳しくは後日告知の記事を書くことにしたい。
BOOTHに関してはこちらのページに登録する予定なので、開催日の11/21にチェックしていただければと思う。
ずいぶんと長くなってしまったが、少しばかりとも元気なときに創作を進めてきた過去の自分に助けられているということを実感する。
しばらくはつらい日々が続くだろうが、これも減薬のためだと思えば致し方がない。
その時その時にできることを積み重ねながら、これからも前に進んでいきたい。