広寒宮

アマチュア作家・雨伽詩音の活動報告その他諸々

『皆川博子作品精華 時代伝奇小説編』を読んで考えたこと

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最後の「海と十字架」のみを除いて読んだ。

長崎のミッションスクール出身で、どうしても作家の書くキリシタンものに抵抗があるという信条上の理由なのでやむなく。

短編はいずれも名品揃いで、まさに物語の愉悦にひたるという帯どおりに物語の面白さを堪能できた。また伝奇というジャンルの魅力を改めて感じられた作品集だった。

 

もともとはホラー小説を読むことから現実逃避をしたくて読みはじめたのがこの本だったのだが、解説によると、特に好みだと感じた『朱鱗の家』は、のちに角川ホラー文庫から出された小説らしい。 

なんともまあ分からないものだと思う。もしかしたらホラーを書くべしという巡り合わせなのかもしれない。

もちろん挿絵入りの単行本や、本書の体裁が素晴らしいことは云うまでもないが、こうした作品をホラーで書けると思うと、それだけでホラーを書くということに対して前向きな気持ちになれる気がする。

 

 昨日の日記を書いてから、しばらく自分の中で押し問答があり、自分が何を書くべきなのかふたたびわからなくなってしまっていた。

もっといろんな可能性を模索したいという思いもあったし、さらに本当はホラーではなく、異世界ファンタジーを書きたいという思いもあった。

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はっきり云ってしまえば、私はホラーを書くということに対して、やはりどこかで違和感を感じていたのだと思う。

 

しかしこうして本を読むことで、手本となる作品に出会えたり、いくらかでも明るい道筋が見えて、今はやはりホラーに専念すべきなのだろうと思う。

ちょうどプロ作家に連作短編にするといいと勧められているホラー作品「all the good girls go to hell」に続く、まだ見ぬ課題を抱えているので、まずはそれを完成させたい。

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この作品の変奏となる「No Time To Die」も書き上げてR-18文学賞に投稿したばかりだし、もう少し休んでから取りかかろうと思っていたのだけれど、新作も校正の段階に入ってしまったし、新たな作品に着手するのもいいのかもしれない。

 

プロ作家には「とにかく書く量をこなすことだ」とも以前指導をしていただいた。

がむしゃらに書けばいいというものではないのかもしれないし、読む量も増やしていかねばならないということは、今回の読書を通じて改めて感じた。

読書の模索はいったんストップして、方向性をホラー一本に絞って、やはり真面目に読んでゆかねばならない。

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先の角川キャンペーンで買って積んでいる本もまだまだあるので今後消化していくことにして、書く方にもいっそう力を入れねばと気を引き締められる。

まだまだ未熟な点は多いし、R-18文学賞も目があるかどうかは分からない。

やれるだけのことはやったつもりではあるが、少し経って振り返ってみれば、ホラーとしては片手落ちになってしまった部分もあったと思う。

それは今後の創作の糧としていきたい。