ヴェイユの『重力と恩寵』をふたたび手に取って読み進めてぐったりしてしまい、お口直しがしたいと、内田彩仍さんの『いとおしむ暮らし』をふたたび手に取りました。
読むのはもう何度目になるかわかりません。
ちょうど主人が仕事でぐったりして帰宅して、私も心身ともに参っていた一日だったので、何か気持ちを整えるものが欲しいなと思って再読しました。
50代の内田さんは、もうすぐ30代になる私の良きお手本です。
読むたびに様々な発見があり、また反省をすることも多くて、自分の今を見つめ直すために読むことが多いです。
夫婦関係についても書かれていて、こんな夫婦になれたら素敵だなと感じます。
我が家はどちらかというと個人主義なところがあって、主人が調子が悪いときには、そっとしておくことにしています。
それでも、別室にいても気がかりになってしまって落ち着かないこともあって、そういう時にはできるだけ自分のやりたいことに集中するようにしています。
こうしてブログ記事を書くことも、読書をすることも、私にとっては大切なパーソナルな時間です。
これまでは戸惑うことや、気持ちが引きずられてしまうことも多かったのですが、今は以前よりは自分のペースで過ごすことができるようになってきました。
そうして自立心を持って過ごすことは、何より大切なことなのだろうと思います。
もちろん心配ではあるけれど、本人が無理に話したくないのなら、そっとしておくのがいいのだろうなと。
そうしたことはこの本にも書かれていて、「ああ間違っていないんだな」と安堵しました。
それでもできるだけ気遣いは忘れないようにしているつもりです。
お茶を淹れたり、おすすめのセルフケアの本をプレゼントしたりと、たとえ自分自身の調子が優れなくても、できる範囲でサポートできればと思います。
プレゼントしたのはこちらの本です。
私はkindle版で買って読んで、内容がたいへん良かったので、主人にもプレゼントすることにしたのでした。
私の口からアドバイスをするよりも、気が向いた時に本を読んだ方がすっと入っていくということもあると思いますし、人によって「このワークは試したいな」と思うポイントも違うでしょうから、本を勧めるのが一番だと思います。
そうして日々読んでいる文芸書以外の実用書も、何らかの形で人の役に立てられれば、これに勝る喜びはありません。
二年前に同棲をして今年結婚して以降、実用書を読む割合は格段に増えて、そういう自分の変化に戸惑っていたこともたしかですが、どちらかというとそういう本の方が家族とシェアしやすいなと感じています。
主人は文芸書もたくさん読む人で、小説のおすすめを交わし合うのも楽しいのですが、実家の面々はほとんど本を読まないので、実用書などをすすめることが多いです。
そうして本を通じて人とつながることは喜びにつながりますし、自分が少しでも役に立てたと感じることは、自己肯定感にもつながります。
改めて周りの人たちに感謝しながら、日々を送っていけるといいなという思いを新たにしました。
謙虚な気持ちを忘れず、できるだけ前向きな気持ちで過ごせるように、これからも内田さんの本を愛読しながら日々を過ごしていきたいです。