広寒宮

アマチュア作家・雨伽詩音の活動報告その他諸々

自己救済のために書く

コロナ禍で小説も詩も書けなくなってしまい、2月以降うつも悪化し、もういよいよ行き詰まったなと思っていて、先日この記事を書きました。

evie-11.hatenablog.com

 

あれから状況はますます悪くなり、病状も思わしくなく、創作も一向に捗るどころか手につかず、このまま書けなくなってしまうのではないかと思っていたのですが、ふと「自分を救うために小説を書くしかない」ということに思い至りました。

思えば耽美主義を掲げてはいても、その奥底にあったのは自己救済で、その動機があればこそ私はこれまで小説を書いてこられたのだよな、と。

 

今「ヴァニタスの系譜」という小説を途中まで書いていて、まだ当分終わりそうにないのですが、この小説を書いている間は、うつ病を患っている自分のことをいくらかは肯定できるし、無理にポジティブでいなくてもいいのだなと思えるので、まだまだ長くなりそうです。

実母からは「なんでうつになる必要があるの?」「どういう状態なのか全く想像がつかない」「何かいい対処法はないの?」「もっと前向きになりなさいよ」などなど、電話をするたびにうつにおおよそ理解のない言葉を浴びせかけられているので、たぶんもうしばらく書き続けることになると思います。

ちなみに「ヴァニタスの系譜」は両親と絶縁し、ふたりで生きている息子たちのお話です。兄は静物画の画家、弟は国語教師として細々と生活しています。

 

Twitterのフォロワーさんであるオカワダアキナさんが、ナンバーガールをテーマにしたコピー本のことをツイートなさっていたのを時々思い出すのですが、私にとってはそれが「ヴァニタスの系譜」なのだなと思います。

これまで小説を書いていて、そういう付き合い方をしたことがなかったなと感じています。

「翡翠譚」「山妖記」に至るまでは、もっぱら美の世界を追求していたので、前提やベースとなる部分に自分のことをいくらかは含みながらも、やはり赤の他人として距離を置きつつ書いていましたし、美という包みに包まなければ表現として外の世界に出せそうにないと思っていました。

「ヴァニタスの系譜」もまた美という包みにくるんでいる節はありますが、その内的な切実さが、小説の礎を作る必然性となってくれることを願っています。

 

「ヴァニタスの系譜」は、今のところWeb公開を考えていますが、他者のために書くというよりは、もっぱら自分のために書いているので、人によっては受けつけがたいかもしれません。

BL(ブロマンス)という要素を除いても、少なくとも身近にいる人に読ませられるような小説ではないことはたしかです。

まだ途中なので、詳しくお伝えすることはできませんが、創作メモは随時更新していきますので、ご覧いただければ幸いです。

evie-11.hatenablog.com

 

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evie-11.hatenablog.com

 

あらためて記事を読んでみると、前にも同じようなことを書いていました。

普段はこういう小説は書かないです。それだけははっきりしていて、やっぱり客観性が担保できないと小説として成立しないので、文芸ラジオに寄稿した「翡翠譚」以降はできるだけ自分の内面に潜って書くようなことは避けてきました。
でも、うつになって二進も三進もいかない状況で、これは記録として留めておきたいなという気持ちも強くなってしまいまして。
今だから書けるものや、残しておける言葉があるのではないかと思っています。
これは同人だからできることでもあるんですけどね。プロを目指す前提ではとてもではありませんが書けません。そういう土壌の豊かさというか許容度があるのが同人のいいところだと思っています。

【ヴァニタスの系譜】共依存について - 広寒宮

これまでにも何度も小説を書いて失敗してきているので、この小説を書いていいのかどうか、確証も自信も持てないまま書き続けてきたのですが、ようやく「書いていいか否かではなく、今の私はこの小説を書くしかないのだ」と思えた気がします。

出来上がったものを評価してくださるのは読者の皆様ですし、その前に冷静に自己判断をしなければなりませんが、このような状況になってしまった以上、私は私が今書くべきものを書くしかないのだと思います。

 

最後に蜉蝣の「絶望にサヨナラ」を貼っておきます。

蜉蝣は詳しく知らないのですが、たまたまYoutubeでこの曲を見かけて、以来ずっと励まされてきました。

「腐った海で溺れかけている僕を救ってくれた君」もとても好きです。

ヴォーカルの方はご病気で早世してしまったそうで、それだけに余計感じるものが多いのかもしれません。