同人活動はお休みすると云っておきながら、舌の根も乾かぬうちにエッセイを書きたくなってしまい、一編のエッセイを追加しました。
大学時代のお話です。
これまで大学時代のことはあまりエッセイに書いてこなかったなと思ったのと、今日彼にルピシアの紅茶「ネプチューン」を淹れてあげていたら、当時味わっていた「キャラメレ」という紅茶のことを思い出してしまって、書かずにはいられませんでした。
自分の書きたいように書きたかったので、公募に出すことは一切考えず、心の赴くままに筆を動かしました。大学時代の悲喜こもごもをできるだけありのままに語ったつもりです。
以前書いた「ふたりの恩師」に続き、今回載せたエッセイにも恩師が登場します。
不思議なことに、いずれも出てくるのは国語、あるいは国文学を担当なさっていた女性の先生方です。男性の先生よりも女性の先生の方に親しみと尊敬の念を抱いていたのかもしれません。それも国文学というジャンルに深く傾倒なさっていた恩師たちは私自身のあこがれの的でもあったのでしょう。
もっとも私が大学時代に専攻していたのは歴史学であって、国文学ではなかったのですが……。それだけに国文学がご専門の先生から認めていただけたことがうれしかったのでした。
こうしてみると私にとって学校の中で特別な位置を占めていたのはいつだって学友ではなく、恩師の先生方だったのだなということがよくわかります。
今回公開したエッセイの末尾にもあるように、私は研究の道を志していました。持病もあって夢はやぶれ、今は細々と学術書を読む日々を送っていますが、未だにもしも健康だったら……と考えずにはいられません。
大学を出てしばらくの間は公開講座にも足を運んでいましたが、郊外に住むようになって、今ではすっかりご無沙汰になってしまいました。
それでも昨年伺った一般向けの鏡花のシンポジウムは大変意義深く、またいずれ機会があれば参加してみたいという気持ちを抱いています。
たとえ学術的な場所から遠ざかってしまったとしても、自分なりに勉強していけるのが人文系の良いところだなと思っています。
歴史学に関しても古代史を中心に未だに本を読んでいますし、勉強したいという意欲は未だに衰えていません。そういう気持ちをこれからもしっかりと持って、学問と誠実に付き合っていきたいです。