【読書メモ】神保町古本まつりに行ってきました。
毎年恒例、神保町古本まつりに今年も行ってきました。
雨ということもあって、青空市は中止だったのですが、一誠堂書店で日本詩人全集が一冊100円のお値打ち価格で店頭に並べられていたので、以前から欲しかった日夏耿之介の詩が入った巻と、寝る前に読みたい高村光太郎の巻、そして気になっていた北原白秋の巻を買いました。
高村光太郎と北原白秋に関しては、文アルの影響がないとも云えないのですが、高村光太郎の詩は昨年末からずっと追いかけてきたので、やはりここは買うしかないだろうということで。
白秋の詩は彼からプレゼントしてもらった『思ひ出』を途中まで読んで放っているので、まずはそちらから読みたいです。
続いて澤口書店へ。
こちらは1000円以上お買い上げで20%OFFセールを開催中だったので、つい買いすぎていまいました。
谷崎潤一郎の「武州公秘話」は、今年日本近代文学館で催された谷崎潤一郎展ではじめて知ってからというものの、ずっと読みたかった作品なので、手に入れられてよかったです。
同じく『美食倶楽部』も谷崎ならまず外さないだろうということで購入。
薄田泣菫は近代文学の詩歌の授業で名前を知って惹かれていたので、今回ご縁があってうれしかったですし、ダンセイニの『妖精族のむすめ』はTwitterのTLでつねづね名前は聞いていたので、前から読んでみたかった作家のひとりだったのでした。
それから平凡社ライブラリーの『英詩の歓び』はなんと西洋絵画の挿絵付きで、一粒で二度美味しい仕様になっているのに惹かれてお迎えしました。
蓋を開けてみれば詩歌だらけのラインナップになってしまいましたが、詩集はいくらあっても困らないので、たくさんお迎えできて満足です。
そして同行していた彼の選んだ本はこちら。やっぱり中国文学関連の書籍が多いんですね。さすがだなあと思っていまいました。
神保町の欧風カレーのお店・ボンディで戦利品を眺めながらカレーをいただいたのですが、彼にあれこれと朗読してもらって楽しいひとときになりました。
興味深かったのは増田渉『中国の八大小説』。彼が「お受験小説」だという『儒林外史』を朗読してもらったのですが、抱腹絶倒な内容で面白かったです。
ちなみに『儒林外史』はこちらの本で読めるようです。
中国の小説というと、やはり『紅楼夢』や『西遊記』が浮かびますが、私はいずれもまだ未読の身でして……。
これまで読んだ中では岩波文庫の『遊仙窟』や『唐宋伝奇集』が面白かったです。やはり怪異譚に惹きつけられてしまうのが私のサガなのでしょう。平凡社ライブラリー版の『閲微草堂筆記』は上巻を途中まで読んで放置していたので、読書の合間合間に読めればいいかなと。漢籍の世界は奥深いですね。

中国怪異譚閲微草堂筆記 下 (2) (平凡社ライブラリー き 9-2)
- 作者: 紀〓,前野直彬
- 出版社/メーカー: 平凡社
- 発売日: 2008/06/01
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ちなみに中国の古典小説について調べていたら、明治書院からこんな全集が出ている見たいです。
明治書院といえば何と云っても新釈漢文大系ですが、こちらも充実していそうですね。
こちらのリストにも載っている「世説新語」は気になる人物(陸機・陸雲・左思・張華・潘岳あたりの詩人中心)のものもを拾い読みした程度なので、(それもだいぶ前のことで記憶があいまいですが)機会があればじっくり読んでみたいところ。