芸術鑑賞記録
■デザフェス vol.44
彼と行ってきました。デザフェスは芸大の学園祭みたいなノリを楽しめるので、毎回幾たびに新たな発見があって楽しいです。
デザフェスおつかれさまでした。 pic.twitter.com/sCRAinWkrf
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年11月26日
今回は無謀にも事前にサークルチェックをすることなく、足を運んだのですが、以前ペンダントを購入したアトリエKさんのブースにたまたま立ち寄って、ブレスレットを購入しました。
まさかまたこういう形で出会えるなんて……と感激してしまいました。
#デザフェス戦利品 のお気に入りはこちら。紫を基調にした蝶モチーフのブレスレットは、自分の好きなものをたくさん詰め込んだような一品で即買いしました。お世話になったアトリエKさんは、以前にもペンダントを購入したお店だったようで、偶然にもまた巡り会えて本当にしあわせ💋💕 pic.twitter.com/nhM9yNA8LD
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年11月26日
それから4階の照明を落としたゾーンではNagnomaさんのポストカードを購入。
#デザフェス戦利品 その2。Nagnomaさんのポストカード。柔らかで繊細なタッチとメルヘンチックな世界観がうつくしいです。友人知人に一筆添えて贈りたい。 pic.twitter.com/JVPXHIj6AF
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年11月26日
ここのところ友人が元気をなくしていた様子だったので、お手紙を出そうと明るめのものを選びました。右ふたつは自分用に。
手紙魔なのにポストカードを送る習慣がなかったのですが、今回友人知人に送ってみて、ポストカードっていいなぁと感じました。
送り先の人の好みを考えたり、その人の気持ちに寄り添うようにチョイスができるのがうれしいです。
手紙魔活動もお休み気味だったので、またちょっとずつ再開していきたいところ。
■アザリロヴィック監督「エヴォリューション」@UPLINK
大学の先輩とUPLINKでエヴォリューションを観てきました! もう最の高すぎてつらい。あなたの性癖を全部詰め込んでおきましたよ、みたいな映画でした。パンフレットも買ってしまったので、あとでじっくり読みます。 pic.twitter.com/ziECDaa8B2
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年11月28日
帰宅して一息つきました。まだ映画の余韻にひたっています。新作では今年一番の映画になったかも。次点で「鏡は嘘をつかない」。奇しくもどちらも海を舞台にした作品ですね。 pic.twitter.com/q5yPKMG1mo
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年11月28日
大学時代の先輩とUPLINKでエヴォリューションを鑑賞してきました。
併映されていた「ネクター」ともども、私の好きな世界観がぎゅっと濃縮されていて、鑑賞から一週間ほどになろうかというのに、まだ映画の世界にひたっています。
「ネクター」はメイドたちに体をなで回されて、女王蜂がベッドで悩ましげな吐息をこぼしているシーンが好きで好きで……。ああいう耽美なエロスは私の理想美そのものです。
映像で魅せる映画はもともと好きで、前作「エコール」も何度も観ていますが、今回は
より観念的な美を描いていることもあって、さらに映像美に没頭してしまいました。
「エヴォリューション」の方は、終始不安がつきまとうほの暗い画面と、看護師たちの不気味な面立ち、そして少年たちの人体実験じみた妊娠という倒錯した美が、観る者の心に押し迫ってきて、これまでにない映画体験を味わえました。
いつわりの母親たちの交合のシーンも惹かれましたが、あのゲテモノごはんがなかなか脳裏から去ってくれません。
エヴォリューションのゲテモノごはんを何度も脳内で反芻して、元気を出そうとしていた一日が終わろうとしている……。
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年11月29日
海辺育ちで、海の貝(地元ではミナと呼んでいました)を塩で炊いて食べるとか、祖父の拾ってきたウニをたたき割って生ウニをすするとかいう幼少期を過ごした身としては、あのゲテモノごはんはきっと美味しいのではないかと思ってしまいまして……。
まあそれはともかく、劇場で購入したパンフレットも内容が充実していて、皆川博子や津原泰水、七戸優や二階健などアングラサブカル御用達の方々のコメントが収められているのがうれしいかぎり。ヒグチユウコさんのイラストも入ってます。
なにより、アザリロヴィック監督が影響を受けた作品がリストになっているのがありがたいです。
本ではレイ・ブラッドベリやシオドア・スタージョン、フィリップ・K・ディックやラヴクラフトなどSF作家や怪奇幻想系の作家が挙げられていて、これは読まねば……!と心を駆り立てられます。
SFは去年個人的ブームが来たものの、最近はご無沙汰だったのでもっと読みたいところ。
■河瀬直美監督「あん」
「あん」を観ていたんだけど、かつてないほど泣いた。こんなに丁寧に人のこころの機微を描いた映画ははじめてかもしれない。いのちの尊さを静かに、ひたむきに訴えかけてくる作品だった。ひとりで観るにはもったいないので、家族とまた観よう。
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年12月1日
「エヴォリューション」に誘ってくださった先輩からお借りして、ようやく観ました。
私の祖母はあんからお饅頭を作ったり、お餅を作ったりしていたので、樹木希林さん演じる徳江さんが祖母の姿に重なってしまって、あんを作るシーンからずっと涙が止まりませんでした。
身近にある自然のささやかな美しさに目を留めて、大切に慈しむ姿も祖母と重なって、こういう生き方をしてきた人間のうつくしさにはかなわないな、と心から思いました。
それから千太郎さんの無愛想な態度とか、わかなちゃんのぼそぼそとした話し方とか、実にリアルでいとおしくなりました。
社会でうまく生きていけない人間たちが寄り添って、心を通わせ合う姿は、切なくなるほどに胸に響きます。
私もまた社会的にうまく生きていけずにいる人間のひとりなもので……。
それでも生きていこうというメッセージが伝わってくる、本当にすばらしい映画でした。
すみだ水族館へ行ってきました。蜷川実花さんとのコラボでクラゲを展示していて、うつくしかったです💋💕 pic.twitter.com/KlMVynFiVW
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年12月3日
@poesy_rain 同じくすみだ水族館にて。 pic.twitter.com/nXBmLXT5Gg
— 嘉村詩穂(雨伽詩音) (@poesy_rain) 2016年12月3日
蜷川実花さんとのコラボでクラゲが展示されていて、幻想的なうつくしさに魅せられました。
水族館へ行くたびに水槽を眺めて「ああこの子たちも生きてるんだなぁ」と不思議な気持ちになります。
どんなに小さな魚でも、小指の先ほどの大きさのクラゲにも、ひとしく命が宿っていることに毎回驚かずにはいられません。
奇妙な貝やイソギンチャクを観て、一緒にいた彼が「こいつらどんな気持ちで生きているんだろうな」と云ったのが印象的でした。
それから、すみだ水族館にはガラス張りのクラゲの研究ブースみたいなスペースが設けられていて、そこで白衣を着た女性がクラゲの水槽の世話をしていたのですが、彼と「短編小説の主人公みたいだな」「小川洋子の小説に出てきそうだよね」と話したのでした。
実はここでもポストカードを買ったので、また時期を見て誰かに送りたいと思っています。