広寒宮

アマチュア作家・雨伽詩音の活動報告その他諸々

【5分で読書コン】レビューをいただきました

5分で読書短編小説コンテストに投稿した「望月すみれに近寄ってはいけない」にレビューをいただきました。

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yuki

「幽霊が見えることへの恐怖」が「幽霊が見えると知られることへの恐怖」へと発展していくのが面白い。幽霊という不条理な形而上的存在によって、整然たる物語の論理が破壊されたが故に、この小説は生まれたのではないか。そして主人公は物語を形作る因果関係が示されない為に傷ついていく。ホラーというジャンルを通して人生の不条理を見事に描き出しているこの作品を読んでいると、カミュの「シーシュポスの神話」を思い出した。

「幽霊が見えることへの恐怖」が「幽霊が見えると知られることへの恐怖」へと発展していく、というのは、まさにこの作品で描きたかったことです。

ホラー小説の軸というものは、怪異現象そのものにあるというよりも、むしろ人間関係のおぞましさにあると思っているので、そうした部分を読み取っていただけてうれしかったです。

また人生の不条理という点はそこまで意識したつもりはなかったのですが、ヒロインが現実に翻弄されていくさまは、たしかに不条理と呼べるのかもしれません。

どんどん悪化してゆく周囲の状況に、いよいよ追いこまれてゆくヒロインに救いはもたらされるのか。

それがこの小説で最も描きたかったことだと云っていいでしょう。

 

詳細はぜひ本編でお確かめください。

引き続き応援よろしくお願いいたします。

【5分で読書コンテスト】宣材を作りました

 太閤左文字を手に入れるべく、久しぶりに本丸に帰還を果たして周回しつつ、5分で読書コンテストに応募した『望月すみれに近寄ってはいけない』の宣材を作りました。

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作品はこちらから無料でお読みいただけます。

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5分で読書短編小説コンテストのホラー部門に応募しています。

応援よろしくお願いいたします。

ヤンデレな百合がお好きな方や、Serial experiments lain、シャーリィ・ジャクスン『ずっとお城で暮らしてる』といった百合ホラーが好きな方に刺さるといいなと思いながら書きました。 

serial experiments lain Blu-ray BOX

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  • 発売日: 2015/10/23
  • メディア: Blu-ray
 

もう少し具体的に語ると、ヒロインは「信頼できない語り手」です。

彼女の叙述に翻弄されつつ、最後まで読んでいただけると大変うれしいです。

 

また宣材のことにちょっと触れておくと、白地に紫って好きなんですよね。

ちょっと喪中はがきっぽいデザインになってしまった節もありますが、ホラーということでそこはご愛嬌。

写真は写真ACさんからお借りしました。

www.photo-ac.com

 

ちなみにこの作品は、以下の企画に参加中ですので、お見かけの際はよろしくお願いします。

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ホラーは昼間にだいぶヨムヨムして、長編はなかなか読めていませんが、百合作品ももっと読んでいければと考えています。

少しでも良い作品と巡り会えることを願っています。

「5分で読書」短編小説コンテストに投稿しました

カクヨムの「5分で読書」短編小説コンテストに投稿しました。

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学園百合ホラー短編小説。

美術部に所属する高校生のヒロインには、あこがれの先輩と、彼女にしか見えない亡き姉がいて──?

 

というあらすじです。

字数は5268字/6000字。

約半月でプロットを立てて書きました。

途中ハヤカワの改題を受けて「楽園の子供たち」→「望月すみれに近寄ってはいけない」に改題したり、「私」物語化計画の内容を踏まえた上で、できるだけそれに近づけようと苦心したつもりです。

個人的な試みとしてははじめてのことが多くて、文体をフラットにしたり、女子高生を主人公にしたりと、なかなかチャレンジングな作品になりました。

ヤンデレな百合がお好きな方にはぜひ読んでいただきたいですし、応援していただけると大変うれしいです。

 

個人的に終始頭にあったのは高校生の頃に観たserial experiments lainで、ああいう陰鬱な女子高生の雰囲気を少しでも醸し出せればなと思っています。 

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ホラーを書いていく覚悟を決めた一作となったので、少しでも面白いと感じていただければ幸いです。

ご感想・ご意見等々ありましたら、ぜひTwitterおよびこちらのコメント欄までお寄せください。

twitter.com

marshmallow-qa.com

マシュマロも受けつけております。

画廊を応援したい

 

 

ヴァニラ画廊で気になる展示がふたつも同時開催されていて、足を運べればいいのだけれど、持病があったり免疫力が弱いこともあって、このコロナ禍ではどうしても都心まで行くことができない。

中でも「幽霊画廊Ⅴ~幽冥ノ境」に出展なさっている所伸一さんの絵は、以前ヴァニラ画廊で生で拝見して、すっかり見惚れてしまい、「私が創作で表現したいのはこういう世界なんだ」という実感を得たぐらい気に入っているので、またぜひ見てみたいと思う。

www.ma.mctv.ne.jp

しかし、政府の昨今の動向(主に私が大きな価値を置いている学術や大学関係への風当たりの強さ)を見ていると、どうにも信頼が置けないし、コロナに罹ったら自己責任と云わんばかりだ。罹らないに越したことはない。

ましてや免疫力が弱く、風邪やらウイルス性胃腸炎に毎年複数回罹患していることを考えると、できるだけ遠出は控えたい。

 

それでもアングラサブカル系の画廊はただでさえ厳しい状況下にある。

この十年で閉廊・休廊が相次いでいて、マリアの心臓、パラボリカ・ビス、ポスターハリスギャラリー等々、学生時代に通い詰めた画廊も、もはや再訪は叶わなくなってしまった。

先だっては山種美術館クラウドファンディングをしているという趣旨のツイートも見かけたし、Go To トラベルの地域共通券も使えるという旨のツイートも投稿していた。

 

美術館や画廊は今苦しい状況に立たされている。

生き残りをかけてさまざまに苦心を強いられている状況を見ると、本当に心が痛む。

私もそうした美の拠点を愛する人間として、なけなしのお金ながらも、何か支援すべきではなかろうかと思い立ち、ヴァニラ画廊の公式通販サイトで、かねてより欲しかったスズキエイミさんの画集を購入することにした。

store.shopping.yahoo.co.jp

これまでもたびたび紹介してきたように、私はスズキエイミさんの絵画にインスピレーションを受けて詩や短歌を作ることがたびたびあって、スズキエイミさんにも、勝手ながらも何かしらの恩返しをできればと思っていたのだ。

ネットで作品を拝見することもできるけれど、できれば推しにはきちんと課金したい。

その思いはひとりのアーティストであっても、それを展示する画廊や美術館であっても変わらない。

微々たる額ではあるが、専業主婦という立場上、私の懐事情には限度がある。

すべてのものを支援できるかというとそうではないけれど、それでもせめてヴァニラ画廊には今後も頑張っていただきたいと思う。

 

そしてまたいつか、コロナ禍が収まって、私の病状もいくらか回復した折には、ふたたびヴァニラ画廊に足を運びたい。

多彩なアーティストと、さまざまに魅力的な絵画に触れる喜びは、何ものにも代えがたい。

今は自分にできる限りのことをしようと思う。

それがわずかばかりでも応援につながるのなら、これに勝る喜びはない。

『皆川博子作品精華 時代伝奇小説編』を読んで考えたこと

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最後の「海と十字架」のみを除いて読んだ。

長崎のミッションスクール出身で、どうしても作家の書くキリシタンものに抵抗があるという信条上の理由なのでやむなく。

短編はいずれも名品揃いで、まさに物語の愉悦にひたるという帯どおりに物語の面白さを堪能できた。また伝奇というジャンルの魅力を改めて感じられた作品集だった。

 

もともとはホラー小説を読むことから現実逃避をしたくて読みはじめたのがこの本だったのだが、解説によると、特に好みだと感じた『朱鱗の家』は、のちに角川ホラー文庫から出された小説らしい。 

なんともまあ分からないものだと思う。もしかしたらホラーを書くべしという巡り合わせなのかもしれない。

もちろん挿絵入りの単行本や、本書の体裁が素晴らしいことは云うまでもないが、こうした作品をホラーで書けると思うと、それだけでホラーを書くということに対して前向きな気持ちになれる気がする。

 

 昨日の日記を書いてから、しばらく自分の中で押し問答があり、自分が何を書くべきなのかふたたびわからなくなってしまっていた。

もっといろんな可能性を模索したいという思いもあったし、さらに本当はホラーではなく、異世界ファンタジーを書きたいという思いもあった。

aniron.hatenablog.com

はっきり云ってしまえば、私はホラーを書くということに対して、やはりどこかで違和感を感じていたのだと思う。

 

しかしこうして本を読むことで、手本となる作品に出会えたり、いくらかでも明るい道筋が見えて、今はやはりホラーに専念すべきなのだろうと思う。

ちょうどプロ作家に連作短編にするといいと勧められているホラー作品「all the good girls go to hell」に続く、まだ見ぬ課題を抱えているので、まずはそれを完成させたい。

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この作品の変奏となる「No Time To Die」も書き上げてR-18文学賞に投稿したばかりだし、もう少し休んでから取りかかろうと思っていたのだけれど、新作も校正の段階に入ってしまったし、新たな作品に着手するのもいいのかもしれない。

 

プロ作家には「とにかく書く量をこなすことだ」とも以前指導をしていただいた。

がむしゃらに書けばいいというものではないのかもしれないし、読む量も増やしていかねばならないということは、今回の読書を通じて改めて感じた。

読書の模索はいったんストップして、方向性をホラー一本に絞って、やはり真面目に読んでゆかねばならない。

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先の角川キャンペーンで買って積んでいる本もまだまだあるので今後消化していくことにして、書く方にもいっそう力を入れねばと気を引き締められる。

まだまだ未熟な点は多いし、R-18文学賞も目があるかどうかは分からない。

やれるだけのことはやったつもりではあるが、少し経って振り返ってみれば、ホラーとしては片手落ちになってしまった部分もあったと思う。

それは今後の創作の糧としていきたい。

騙し騙し生きてゆくこと

 ということを昨日ツイートして、ここのところは本当に騙し騙しうつと付き合っているなぁと感じます。

心身ともに体調が悪化したり、人間関係に思い悩んだりしながら、それでも小説を書いたり日々少しずつ家事をこなしていると、自責感で参りそうになる日もあります。

多少の不調を押してでも家事をもっとすべきだとか、まだまだ未熟な身で何を偉そうなことを云っているんだとか。とにかく自分を責めさいなんでしまうのです。

 

それでもふと立ち止まった時に、私は私でそれなりに頑張っているのではないかなと気づきました。

ここのところ二本原稿を抱えていたのですが、ふたつとも完成の目処が一応ついて、一本はR-18文学賞に投稿して、もう一本は初稿の完成まで持っていくことができました。

evie-11.hatenablog.com

evie-11.hatenablog.com

まだまだこれから磨いてゆかねばなりませんが、ひとまずここまで来られたことに感謝したいなと思います。

 

うつだから積極的に休むべきだという考え方もあると思いますし、私も騙し騙しやっているので、けっこう参ってしまう日もあります。

それでもなんとか前を向いて書いていると、レジリエンスが高まってくるのを感じますし、生きる希望も湧いてきます。

ここのところ急性胃腸炎で臥せりがちになっていたのですが、何もせずにただ無為に休んでいると、ますます自責感が強くなってしまって、私にはあまりいい結果をもたらしませんでした。

 

わずかばかりながらでもブログや小説などの文章を書くことで、自分の思いを形にすることは、私にとって大切なことなのだと感じます。

そうしてちょっと無理をしてでも前を向いているから、気持ちもいくらか前向きになれるようです。

少なくとも積み重ねてきたものは自分を裏切ることはないと信じていますし、たとえ結果が出なくても、結果を出すために必死で努力してきたことに代わりはありません。

作者としての自分の役目はしっかり果たして、それから読者に作品を預けるという形が最良の形なのではないでしょうか。

充分にやりきったという思いがあるのなら、まずはそれでいいのだと思います。

 

うつになって、どうしようもなく絶望に駆られる夜もありますが、それでも騙し騙し生きていくということを心の片隅に置いておいて、なんとかしのいでいきたいです。

回復の見込みは今のところ立っていません。

月のものの周期とともにうつが巡ってくるので、少なくともそれが終わるまではずっと付き合っていかねばならないのではないかなと覚悟しています。

それでもなんとか生きていくしかありませんし、生きていれば、時につらい思いをしても、こうしてなんとか作品を書いて、喜びを感じられることもあるはずだと思います。

 

29歳という年齢ですでにいろんな不調を抱えているので、これからはさらに心身ともに支障をきたすことも考えられます。

とにかく短気にならないでくださいと主治医には時々云われていますが、これからは不調をやり過ごしながら、半ばあきらめの気持ちで病気と付き合いながら生きていくしかないのだろうと思います。

以前観たNHKの「あしたも晴れ! 人生レシピ」という番組で、鈴木秀子さんというカトリックのシスターが「聖なるあきらめ」というお言葉を口にしていました。 

「聖なるあきらめ」が人を成熟させる

「聖なるあきらめ」が人を成熟させる

  • 作者:鈴木秀子
  • 発売日: 2015/06/20
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

 様々な苦難や困難に向き合われてきたシスターのお言葉の数々に、心が清められた思いがしました。

この著書もぜひ手に取って読んでみたいと思います。

「楽園の子供たち」初稿完成しました

shinchoku.net


「5分で読書」短編小説コンテストに応募予定の「楽園の子供たち」の初稿が完成しました。

はじめに想定していたプロットをやや端折る形になってしまいましたが、5088字/6000字なので、まあ初稿としてはこんなものかなと思います。

 

内容としては姉妹百合で、胎児のまま亡くなった姉の姿を幻視する女子高生の妹の話です。

イメージとして終始つきまとっていたのがserial experiments lainで、観たのがちょうど女子高生の頃だったこともあって、非常に強いインパクトを受けました。

そういう影響がこの作品にもにじみ出ているといいなぁと感じています。

 

またホラー小説というジャンル設定なので、「私」物語化計画で学んだことを織り込みつつ、ホラーに寄せた内容になりました。

「私」物語化計画の前段階として参加した #山川小説 で学んだことも活かせたかなと、少し手ごたえを感じています。

これからさらにブラッシュアップをしたり、文章を「解凍」する作業をしなければならないので、なんとか〆切までに間に合わせられればと思っています。

とにかく改稿に時間を費やしたいので、できる限り時間をかけて磨いていくつもりです。

 

今回の収穫としては、ホラー小説の型にできるだけ寄せて物語を構築できたこと。

それから土台となる人間関係にも主眼を置いて、怪異現象だけに留まらない小説としての骨組みをある程度作ることができたことだと思います。

このふたつがあれば、ホラー小説としては成立しているのかなという客観的な評価ができます。

とはいえ、やはり5000字という尺ではいささか足りなかったのはたしかです。

これは以前にも書きましたが、できれば倍ぐらいの尺が欲しかったなと。

コンテストの趣旨に対して、作品のテーマ自体がわりと重めなので、その6000字という尺に合ったテーマを選べなかったというのはちょっと考えなくてはならないのですが、もしも落選したらリライトも考えようかなと思っています。

彼女たちとはもう少し時間をかけて付き合ってもいいのかなと。

また今回初めて女子高生の物語を書いてみて、まだまだ至らないと感じる部分も多々あったので、それは今後の課題としたいと思います。

 

最後に作品のイメージプレイリストを再掲して締めくくりたいと思います。

music.apple.com

コインロッカーベイビーズ/アーバンギャルド

Kill EVERYBODY/SKRILLEX

Euphoria/MASAYOSHI IIMORI

Ghost of a smile/EGOIST

というラインナップになっています。

Kill EVERYBODY→Euphoriaのつなぎがうまくいったので、テクノ好き、サブカル好きの皆様にはぜひご一聴いただきたいです。