広寒宮

アマチュア作家・雨伽詩音の活動報告その他諸々

【近況報告】思想・哲学・文学・芸術の会に参加しました&詩のお知らせ

思想・哲学・文学・芸術の会

思想・哲学・文学・芸術の会に参加しました。

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オープンチャットはROM専門で肌が合わなくてやめてしまったので、今はDiscordにいます。

だいたい創作発表・創作議論・詩学文学・宗教神話・読書全般チャンネルにいることが多いです。

中でも宗教神話は大学の専攻が記紀神話だったこともあり、また最近聖書を読んでいることもあって顔を出す頻度が高いです。

私は諸事情があってスピリチュアルが受けつけられないので、スピリチュアルと宗教との棲み分けがきちんとできているところが大変ありがたいなと思っています。

 

自分から発信することもありますが、どちらかというと先にメッセージを発信した方にレスを送ることが多いような気がします。

発信して誰も受け手がいないとどうしても寂しくなってしまうかなというのもあって。

そこから話題が膨らんでいくことに充実感を感じています。

積極的に議論を交わしてくださる方も多く、軌道修正してくださる方もいて、集合知というものに対して幾分懐疑的だった私も考えを改めたいと感じました。

 

創作発表では先日カクヨムWeb小説短編賞2019で読者選考を突破した山妖記を紹介させていただきました。

kakuyomu.jp

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おかげさまで好意的なご感想をいくつかいただきまして、作品の受け皿を増やせたことに感謝しています。

これまではTwitterカクヨムを中心とした評価がメインでしたが、改めて自分の作品を見つめ直すいいきっかけにもなりました。

 

 

◆『真珠姫の恋』電書化

kakuyomu.jp

カクヨムで全文公開していた第二詩集『真珠姫の恋』を電書化することにしました。

この作品はもともと同人誌として頒布する予定で入稿直前まで準備していたのですが、体調上の問題があってイベントに出すことが叶わなくなってしまっていたのです。

先日全文公開を中止し、試し読みの三作品のみを残して公開という形に切り替えて、日中電書化の作業をしながらとうらぶの大阪城を掘っていました。

本文を組んでいると、思ったよりも簡単に組み上がったので、あとは扉や中扉などの画像データをつけて、最終的なチェックを済ませて販売、という形になります。

心身の不調もあり、そこからなかなか進捗が進んでいない状況ですが、少しずつでも作業を進めていく予定です。

 

 

◆詩の連載

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かもめソングで三年にわたって続けていた月一更新での詩の連載を再開することにしました。三年間、ひと月も欠かすことなく連載を続けていたので、今回もおそらく大丈夫だと思います。

評価が下支えしてくれていたのは間違いないので、同時にTwitterでも画像化の処理をして公開していきます。

 ※noteはアカウント削除しています。

 

ちなみにこの作品のかたつむりのモデルは、西條冴子さまのゆびつむりちゃんです。

西條さまにはこの「残された大陸の詩人」をRTしていただきました🌸✨

 まことに光栄です💓

 

それから、この詩集にほどよく作品が増えてきたら、また同人誌なり電書なりにしたいと考えています。

どのような詩集になるのか、まだ形は見えませんが、第一詩集『挽歌-elegy-』、第二詩集『真珠姫の恋』とはまた違った作品に仕上がれば良いなと思っています。

コンセプトをあらかじめ決めてからというよりも、出来上がった作品の中から個人的に良いと思うものを採録する予定です。

【ヴァニタスの系譜】共依存について

現在6734字。未だに光が見えない闇の中にいます。書いている私が地獄のような日々を送っているからなのか、それとも「彼ら」の抱えているものがそれだけ根深いのか。おそらく両方なのだろうなと。

タイトルは「兎偏愛症」から「ヴァニタスの系譜」に改めました。兎要素がなくなったので。前の記事にも書いているので詳しいことは書きませんが、静物画を描いている昼夜逆あ転生活を送る兄と、彼をなんとか支えている国語教師の弟のお話です。

 

普段一万字程度の小説を書くことが多く、それも展開を盛り込んだプロットを組むことが多いので、小説を書いていてしんどいなと思うことはあまりないのですが、今回は7000字近く書いてもまだその先に地獄が待っているのだと思うと、ちょっと気が重いです。でもそのイニシエーションを経なければ彼らは救われないので、もうちょっと辛抱してもらおうと思います。
7000字書いてもまだ序盤という感触なので、全体で2~3万字ぐらいになるのかな。私が書いている小説としては二番目に長いものになりそうな予感です。

 

とにかく暗い小説なのですが、私は実はメンヘラ文学がちょっと苦手で、シルヴィア・プラス『ベル・ジャー』は途中で投げたくなりましたし、アンナ・カヴァンアサイラム・ピース』もSFとして読んだから読めたものの、そうでなければ投げてたと思います。メンヘラなポエムはもっとご勘弁願いたいジャンルです。朔太郎は大丈夫ですが。

ベル・ジャー (Modern&Classic)

ベル・ジャー (Modern&Classic)

 
アサイラム・ピース (ちくま文庫)

アサイラム・ピース (ちくま文庫)

 


 じゃあなんでこの小説を書いてるんだろうと自問自答しながら小説を書いています。やっぱり人に自分の見ている地獄をわかってほしいからなんじゃないかな、という気がしていて、おそらくそれはシルヴィア・プラスにせよ、アンナ・カヴァンにせよ同じだったのだろうなと。ちょっとおこがましい云い方をすれば、結局同族嫌悪というか、同じ穴の狢なんですよね。

 

普段はこういう小説は書かないです。それだけははっきりしていて、やっぱり客観性が担保できないと小説として成立しないので、文芸ラジオに寄稿した「翡翠譚」以降はできるだけ自分の内面に潜って書くようなことは避けてきました。

文芸ラジオ 1号 ([テキスト])
 

 でも、うつになって二進も三進もいかない状況で、これは記録として留めておきたいなという気持ちも強くなってしまいまして。
今だから書けるものや、残しておける言葉があるのではないかと思っています。
これは同人だからできることでもあるんですけどね。プロを目指す前提ではとてもではありませんが書けません。そういう土壌の豊かさというか許容度があるのが同人のいいところだと思っています。

 

ただし、プロットはきちんと小説として成立するように組んでいます。そのプロットに下支えされている部分が大きいので、できるだけ展開を盛り込もうとするのですが、どうしようもなく暗い。
主人公が主人公として目覚めるのがまだまだ先のことなので、そこまで持っていくまで時間がかかりそうです。

ただ彼に対して私は誤解を抱いていて、この小説はてっきり共依存状態にある兄弟の話なのかなと思っていたら、どうやらそうではないらしい。主人公が兄とそうした関係に陥ることを頑なに拒むのです。台詞を書いても、内面を描いていても、兄に依存するところが少しも出てこない。

きょうだいの共依存小説といえば、シャーリィ・ジャクスンの『ずっとお城で暮らしてる』は最高でした。私の理想の共依存関係だと云ってもいいぐらいです。

 小川洋子『ことり』もそういう共依存的な部分が少なからずあって、私はてっきりこの「ヴァニタスの系譜」は『ことり』のような小説になるのだろうなと思っていたのです。 

ことり (朝日文庫)

ことり (朝日文庫)

  • 作者:小川洋子
  • 発売日: 2016/01/07
  • メディア: 文庫
 

  しかし主人公は兄と外の世界との間で葛藤し、兄と外の世界をつなごうとして失敗し、両者共々から拒絶され、兄の世界にも外の世界にもなじめない孤独な人間なのです。共依存関係になる以前のところで彼はもがき苦しんでいる。だからこそ救いを求めている。その救いとは死ではないけれど、限りなく原初的なところにあるのだろうなと。

共依存の蜜のような幸せな境地と、そこから離別する時の痛みを描きたい、と私は願っていたのですが、この小説を書いていて、その前の段階の苦しみから私自身が目を背けていたのだなということを身をもって知りました。


他者を理解し、他者を受け入れること。他者に理解され、他者に受け入れられること。その渇仰がこの小説を書く原動力であり、またそのたどり着くべき場所でもあるのだと思います。


作中における、それらの欲求を介在するものとしての言葉の不在については、もう少し考えがまとまった段階で書きたいですが、大事なことは小説自体を進めることなので、小説そのものに委ねたいと思います。もしかしたらまたこのような形で書くかもしれませんが。

カクヨムコン5中間選考突破しました

カクヨムWeb小説短編賞2019の中間選考の結果が発表されました。 

私が書いた「山妖記」は無事選考を突破しました……!

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作品はこちらです。

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kakuyomu.jp

 

読者選考期間中、たくさんのレビューや応援をいただき、結果として

★91・♥34・レビュー33・コメント6

を獲得いたしました。

 

最終的に、読者選考期間は

総合38位
異世界ファンタジー部門5位

 

でフィニッシュしていたので、順当にいけば中間選考も突破できるかなと思っていたのですが、やはりこうして結果となって表れるとうれしいものですね。

ひとえに応援してくださった読者の皆様のおかげです。

本当に感謝しています。

 

最終選考にまで残れるかどうかはわかりませんが、やはりコンテストに出すからにはと、それなりのものを用意して臨んだつもりです。

結果がどうであれ、ここまで来られたことにまずは感謝し、俎上の鯉になったつもりで結果を待ちたいと思います。

 

今回はじめて公募というものに挑戦してみて、ここまで結果を残すことができたのは大きな自信になりました。

私はカクヨムは自分のホームではないと思っていて、周囲からも

「雨伽さんの作品はカクヨムという場所に似合わないのでは」

「限定本や特装本を出すような人でしょう、あなたは」

と評されてきました。

それはそれで私の作品のことをよくよくわかってくださった上での評価ですし、大変光栄に思うのですが、それでも

「自分の実力を試したい。それも勝てるかどうか分からないところで試してみたい」

という無謀な野望が燃え上がっていたので、今回応募させていただくことにしたのでした。

 

これまではまったく公募に挑戦してこなかったので、プロに評価していただいたことはありましたが、実のところ自分自身の作品にあまり自信がなくて、ちょっと斜に構えていたところがありました。

「分かってくれる人にだけ分かってもらえればいい。一般受けする作品は自分には書けないし、好きだと云ってくれる人に届けばいい」と。

今もそういう気持ちは少なからずあります。

人に足元を見られることもありましたし、変に自分を卑下しすぎてしまうことも多かったです。

「あなたの作風だとなかなか難しいだろうね」と間接的に上に書いたプロに云われたこともありました。

 

でも、今回公募に挑戦して、たくさんの方に読んでいただいたり評価していただいて、「ああ私もカクヨムという場所にいていいんだ。私の作品も認めてもらえるんだ」という気持ちになりました。

今回コンテストに参加して、最も大きな収穫だったのは、その実感です。

それは私にとってなによりも得難い感覚でした。

 

商業デビューを目指しながらも、体調上の理由から、諦めかけていたのもたしかです。

それでもこの結果は私の背中を押してくれる結果になりました。

もう一度夢に挑戦する希望を与えてくれました。

 

私にはいくつか抱えているネタがあります。

ファンタジー、歴史物、そしてBL。

いずれも長編で挑みたいと願っています。

やがて日の目を見ることを祈りつつ、今はしっかり新作「ヴァニタスの系譜」と向き合って、完成まで持っていきたいと思っています。 

【ヴァニタスの系譜】プロット改変・参考資料

あれから数日経って、フェミニスト的感性を持つ夫とみかんポスターについて話して、頭の中で整理がついた部分もあり、またTwitterのフォロワーさんとお話ししてとても勉強になったので、プロットを改変することにしました。
この記事ではその背景と、参考にしたい資料について語ります。


本作のプロットでずっと悩んでいたところに、フォロワーの磯崎愛さんがタイムリーなことをツイートなさっていたので、しばらくリプでやりとりさせていただきました。

 

 

 

 

 
個人的なリプライなので、リプのツイートを転載することはやめておきますが、磯崎さんとお話していて、やはりプロットを見直そうと思い、ここ数日はひたすらプロットの手直しをしていました。

 

shinchoku.net


というわけで、3000字ほど原稿を書いていたのですが、一旦全文書き直そうと思っています。
プロットを改変することにいささか抵抗感を抱いていたのはたしかです。
やはり私の書きたかったものは改変前のものなので。
それでも、センシティブな部分に手を加えて手直ししたことで、より深みを増した作品に仕上がりそうな予感もしています。
それは私にとって新たな発見でもありました。
正直なところ、昨今のポリコレの風潮に辟易してしまっていた自分がいて、「ポリコレを遵守すれば本当に素晴らしい作品ができるのか?」と懐疑的な目で見ていたのも事実です。

 

それでも、より物事を丁寧に扱おうとすることで、表層的な部分に留まっている美をより深めることができるのだと今回はじめて実感することができました。
「表面的・表層的な美を追求することが果たして正しいのか。『ファンタジーだから、フィクションだから許される』という時代は終わったのではないか」ということも考えさせられました。

そういう意味では大変良い勉強になったなと感じています。本当に磯崎さんには感謝しています。

 

そして、改めてこれからの時代に創作を続けていくことの厳しさや課題を感じた日となりました。
私は基本的には「誰も傷つけない表現はない」と思っています。しかし、日々あらゆる表現が炎上しつづける昨今では、自分の身を守ることも考えなければならない。
そういう時に自分が無知であるということをようやく認識したのでした。

 

正直なところ、私の古い感覚では理解できないこともたくさんありますが、逆に云ってしまえば感覚で分かろうとするから分からなくなってしまう。
ここはあくまでも理詰めで物事を整理していくべきだなと思います。
情緒に流されてしまうと、私の旧弊な頭では次々に炎上しかねない作品を世に問うことにつながりうるなと。
そういう意味でこの作品と「当事者のひとり」として向き合うこと、そして厳密に頭を使って物事を整理していくことは絶対に必要だと感じました。

 

磯崎さんに勧められたご本と、この小説を書くにあたって読んでおきたいなと思う本をまとめておきます。

 

磯崎さんのおすすめの本

  

サバルタンは語ることができるか (みすずライブラリー)

サバルタンは語ることができるか (みすずライブラリー)

 
文化としての他者〈復刊版〉

文化としての他者〈復刊版〉

 

 

イードの『オリエンタリズム』はとある深夜にシノワズリについて調べていた時に、読まねばなと感じた一冊なので、ぜひ読みたいところです。

 

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org


 
こうしてみると、私が関心を持っていたことはつながっていたのだなぁと感じます。このブログにも書いたように、私は西洋人が描いた中国が大好きな人間でもあるので……。

evie-11.hatenablog.com


 
資料として読みたい本・参考にしたい本 

ことり (朝日文庫)

ことり (朝日文庫)

  • 作者:小川洋子
  • 発売日: 2016/01/07
  • メディア: 文庫
 
アウトサイダー・アート (光文社新書)

アウトサイダー・アート (光文社新書)

  • 作者:服部 正
  • 発売日: 2003/09/17
  • メディア: 新書
 
アール・ブリュット (文庫クセジュ)
 

 
 小川洋子『ことり』は図書館で借りて読んで、いたく心を動かされたので買わねばと思っていたところでした。今回この作品を書くにあたって真っ先に思い出したのがこの小説なので、必ず買って読もうと思っています。

アールブリュットに関しては、私の友人が関わっていることもあり、実際に展示に足を運んだこともありますし、NHK日曜美術館で紹介されているのを観たこともあります。
しかしもっと理論の部分で補強しておきたい。
私自身、精神的な疾患を持ちながら絵を描いている人間ですが、その「当事者である」という意識だけでは分かり得ないものもある。
そこを補完してくれるのはやはり本だと思います。知識として身につけておきたい。

こうしてみると、まだまだ勉強しなければならないことはたくさんあるなと感じます。これまでは専門だった記紀神話神道のこと、それから文学のことについて学ぶ機会が多かったのですが、これを機に社会学の知識も取り入れたいです。

【ヴァニタスの系譜】教師のあり方をめぐって

昨日からヴァニタスの系譜という小説を書きはじめました。飼っている兎を屠殺して食べ、花の静物画を描きつづける画家の兄と、そんな兄を支える高校の国語教師の弟の物語です。
プロットの段階であまりにもセンシティブな内容になりそうだったので、没にしようかと思ったのですが、カクヨムゾーニングがしっかりしていることを思い出して、カクヨムに投稿しようと思っています。
場合によっては、さらにゾーニングが厳しいpixivに載せることも視野に入れようと思っています。

 

ここのところあらゆる表現に対する世間のまなざしがあまりにも厳しくなっていて、「多様性とは……」という気持ちになっているのですが、私の作品が届く人にはちゃんと届いていることはカクヨムTwitterを見ていても感じることなので、必ず書き上げるつもりです。
ゾーニングに関しては様々な議論があると思いますが、基本的には書き手も読み手も保護してくれるものであると私は認識しています。
今回のみかんポスターの一件でさらにそういうことを強く感じるようになりました。

 


さて、まだ書きはじめて2000字ほどなのですが、国語教師の弟が主人公(名前未設定)なので、彼にフォーカスして内面の動きを描写していたのですが、正気と狂気の狭間にいる彼を描いていると、かの有名な「さよならを教えて」を思い出します。

 

 

そういうわけで昨日はひたすらこの曲をループ再生して書いていたのですが、彼を描いていると、教師もまた一様ではないことに気づかされます。
いわゆる学園ものにはしたくなかったので、生徒にフォーカスすることはまずありません。彼ら彼女らにもそれぞれの物語があるとは思うのですが、主人公にとってはそれも彼の世界の枠外にあることで、干渉しえないものであり、理解しがたいものであるというスタンスを取っています。

 

それはある意味教育者には必要なことなのかなとも感じます。我が子のように接することが必ずしも善き教育者ではないのだろうなと。
自分の学生時代を振り返ってみると、私が慕っていた先生はいずれも前者で、疎ましいと感じていた先生は大抵後者でした。
小学生の頃、単なる忘れ物をしただけで我が子を叱りつけるような烈しい口調で叱られたのは未だに覚えています。当時は今以上に繊細だったのでわりとトラウマです。
高校に進んでからはそれも幾分か緩んで、関係性も「我が子」から「他者」へと変わって楽になりました。
そういう気持ちがこの主人公を形作っているのだろうなと。

 

そういうわけでこの物語では生徒とあまり干渉しない教師というものを描きたいなと思っています。某ジャンルの某教師のキャラクターはそういう意味ではちょっと私にとっては解釈違いでした……。(お好きな方すみません)
やっぱりそこには歴然とした上下関係があるし、あまり対等でフラットな物言いで教師に迫る生徒というのはフィクションとはいえ違和感を感じます。
そういう点で心底信頼しているのがあさのあつこ『バッテリー』です。

バッテリー (角川文庫)

バッテリー (角川文庫)

 

やはりここは児童文学の強みというか、生徒から見た教師の憎たらしさを克明に描いているなと感じます。本来そういうものだと思うのです、教師と生徒って。フラットに言葉を交わせる関係ではないので。

 

考えてみれば、むやみに干渉しないことが他者としての敬意を示す、というのは私の根本的な価値観かもしれません。
住んでいる世界が違うものに強いて踏み込まない優しさを主人公にも持っていてもらいたいと思っています。
これは今の社会に対する私なりのアンチテーゼでもあります。

 

学校はミッションスクールという設定で、主人公の抱く罪業感を演出するにはどうしても不可欠な要素となっています。私自身、信徒ではないのにミッションスクールに通っていたので、そこで感じていた違和感を主人公に仮託している部分は大いにあります。
ミッションスクールでの学校生活がこういう形で生かされるとは思っていなかったので、そういう意味では良い経験ができたのかな、と今では思うようになりました。
何が糧になるのかわからないところが創作の面白さだなと感じています。

 

さて、主人公の物語は幕を開けたばかりです。プロットは練っていますが、いつも通り逸脱していくこともあるかもしれません。彼がたどり着く場所は決して明るい未来ではないかもしれませんが、それでも彼の意思を重んじたいと思っています。

カクヨムWeb短編小説賞2019に応募しました

カクヨムWeb短編小説賞2019に参加させていただいております。

元々応募するつもりはなかったのですが、ちょうど作品を公開したのがコンテスト応募期間中だったので、応募させていただくことにしました。
それが「山妖記」という小説です。妖と人間をめぐる和漢折衷妖怪ファンタジー小説になっています。
主人公は妖の子として生を受けたものの、自らの出自に違和感を覚えており、母と人間との間で葛藤するという内容です。

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ご参考までに、心から信頼する読書家で、シナリオライターでもある友人からの感想を載せておきたいと思います。
興味をそそられた方はぜひ本編を読んでみてください。

“これは私の読んだ雨伽作品の中で、最高傑作ではないでしょうか。

雨伽作品の強みである設定の魅力はそのままに、弱点であった設定や詰めの甘さが徹底的に煮詰められて、見事というほかありません。
特に血の色について、主人公が盲目だからこそ、苦しみ疑惑を深めるというのは設定と内容の深みが手を携えた、書き手としては会心の出来でしょう。
草花、動物、そしてそれを五感によって書き分ける技は芸術の域で、もしもこれで長編が書き切れたらえらいことになりますね。
加えて日本語のレベルに磨きがかかりました。
雨伽作品は以前から日本語については出色の出来で、それこそ日本語が売りの一つでしたが、より完成度が上がったように思います。
これだけ接続詞が少ないのに、スピード感とテンポのある展開を実現しているのは素晴らしい。接続詞があるとどうしても理屈っぽくなり、作品にそぐわないのですが、さりとて接続詞がないと文章として読みにくい。そのジレンマはほとんど感じさせません。
物語の交通整理、全体の構成を示すところ(特に冒頭のめまぐるしい説明)は改良の余地がありそうです。”

 
またカクヨムの方にもレビューをいただいたので併せてご紹介します。

夢屋侘介

ぼくは書評というものが書けないので、ほんとうにすばらしい作品は読んでくださいとしか言えません
こまやかなところまで丹念に織られたいちまいのうつくしいことばの布
それにくるまれて夢をみるような
すばらしい一時をあじわえます
細部まで妥協をゆるさない文章への姿勢と作家の矜持とをかんじられるすばらしい作品です
雨伽詩音さんのよいところがこれでもかと詰められた一作です

 
 
おかげさまでここ数日★をくださる方やフォローしてくださる方がいて、順位は1/10時点で異世界ファンタジー部門19位総合178位につけています。

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先日もフォロワーさんからご感想をいただき、文体を褒めていただけてたいへんうれしかったです。
昨夜も、ともにプロを目指す彼にも読んでもらって、「雨伽作品では一番プロに近い」と評してもらいました。
 
引き続き作品のフォロー、評価、レビュー等々お待ちしております。
マシュマロやTwitterのリプライ、この記事のコメントなど、ご利用しやすい形でご感想をいただければ幸いです。

marshmallow-qa.com

 

 
こちらのツイートの拡散もぜひぜひよろしくお願いいたします。

 

また、作家の山川健一さん主宰のオンラインサロン「私物語化計画」でも宣伝させていただきました。健一さんからコメントをお寄せいただいておりますので、会員の方はぜひチェックしてみてください。

 
 
 
最後にお楽しみ要素として、「山妖記」のイメージ曲を載せておきます。
2004年の吹奏楽コンクールの課題曲「風之舞」です。 

 ぜひぜひご視聴しながら作品を読んでみてください。

2019年創作振り返り

1〜6月までの振り返りはこちらに記事を書いたので割愛します。

evie-11.hatenablog.com

今回は主に下半期のことを書いていきます。振り返ってみれば公募に挑戦しつづけた半年間となりました。

 

1〜8月まではTwitterにいましたが、それからしばらくTwitterをお休みして、公募にせっせと投稿していました。

公募についてはこちらに記事を書きました。

note.com

公募に投稿する中での大きな出来事としては、「詩の街ゆざわ」短歌会で佳作をいただいたことでした。

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それまでうさうららさんの主宰するネプリ「短歌ハッシュ」にぽつぽつと寄稿する程度で、短歌歴は浅かったので、まさか入選するとは思いませんでした。

体調が悪くて横になりながら詠んだ歌だったので、やはり何事も挑戦してみるものだなぁと勇気をいただきました。

その他にもエッセイをいくつか投稿しましたが、こちらはまだ結果が出ていないものも多く、なんとも云えません。

もう少し粘って投稿するか、エッセイはすっぱり諦めて、俳句や短歌の投稿に専念するか考えようと思っています。

 

 

それからしばらく短歌を学んでみようと思ってみたものの、体調を崩したこともあって、俳句に時間を割くことが増えました。

上の写真にも載せましたが、ネプリ同時配信企画「ペーパーウェル03」でも俳句のポストカードを配信しました。

作品はこちらで無料DLしていただけますので、ご興味のある方はどうぞ。

star-bellflower.booth.pm

 

「ペーパーウェル03」についてはこちらに記事をまとめています。

evie-11.hatenablog.com

 

 

また上にも書いたように、12月にははじめて角川俳句投稿しました。

俳句 2019年12月号 [雑誌] 雑誌『俳句』

俳句 2019年12月号 [雑誌] 雑誌『俳句』

 

私の詠む俳句は季語と定型は基本的に守っているものの、俳味のかけらもないので大丈夫かしら……と思っていたのですが、こちらの本に掲載されている俳句の中でも耽美に寄せた俳句もちらほらとあり、思い切って投句することにしました。

note.com

 

 

 俳句は詠みはじめてそろそろ四年目になりますが、結社に所属しているわけではないので、完全に我流です。

敬愛している俳人は三橋鷹女と藤原月彦で、特に藤原月彦からは多大な影響を受けました。

そのことについてはこちらの記事で触れました。

note.com

 俳句についてはまだまだ書きたいことがあるので、今後とも有料マガジンにて書いていこうと思っています。

 

 

そして公募といえば、カクヨムWeb小説短編賞2019にこちらを投稿することにしました。

kakuyomu.jp

内容は和漢折衷妖怪ファンタジー短編小説です。人と妖をめぐる幻想譚になっています。

現時点で、

 

総合ランキング554位/3211作品中
異世界ファンタジー部門64位/409作品中(12/27現在)

という成績です。

 

友人のスケザネさんからいただいたご感想はこちら。

evie-11.hatenablog.com

これは私の読んだ嘉村(雨伽)作品の中で、最高傑作ではないでしょうか。
嘉村作品の強みである設定の魅力はそのままに、弱点であった設定や詰めの甘さが徹底的に煮詰められて、見事というほかありません。 

とうれしいお言葉をいただきました。 

 

 

さて、来年の目標としては引き続き公募への各種投稿を続けながら、同人も楽しめればいいなと思っています。

キャパシティの小さい人間なので、なかなか両立させるのが難しいのですが、同人誌は作れないまでも、ネプリを配信するなど、なんらかの形でみなさんと交流ができればうれしいです。

 

今のところ参加する予定のイベントや企画を挙げておきます。

◇長屋アンソロ『ひとのうわさ』

twitter.com

c.bunfree.net

長屋住まいの墨屋を営む夫婦と、風流な浪人をめぐるお話を書きました。ポケモンGOにハマっている影響で、猫GOな作品になりました。

墨屋にしようと思ったのは、学生時代に聞きかじった古梅園さんが念頭にあったからです。

kobaien.jp

長屋住まいの夫婦の墨屋はこんなに立派なお店ではありませんが、思わぬところで知識を活かせたので、何事も学んでおくものだなと思います。

 

◇一次創作限定 エア同人誌即売会企画

air-comi.66-lucid.com

まだ内容は未定ですが、ネプリ同時配信企画「ペーパーウェル」が毎回楽しいので、こちらにも参加しようと思っています。

余裕があれば小説の折り本を作りたいですが、なかなか余裕がなければ千字掌編のペーパー一枚か、俳句のポストカードになると思います。

 

◇ちょこっと文芸福岡

chocottobun.wixsite.com

ちょうど春に小説の折り本を配信しようと思っていたので、ちょこっと文芸にも折り本を送ろうかなと思っています。

内容はまだ未定です。せっかくの同人なので、好きなものを好きなように書けたらいいなと考えています。いつもの和漢折衷ファンタジーになるかもしれません。

 

その他、参加できそうなアンソロジーがあれば積極的に参加したいなと思っています。

お声がけはいつでもお待ちしておりますので、TwitterのDMまでどうぞ。