広寒宮

アマチュア作家・雨伽詩音の活動報告その他諸々

2017年創作活動ふり返り

今年は文芸同人サークルかもめが一周年を迎えたこともあり、メンバーとの交流を心の支えとして創作に励んだ一年になりました。

個人的な活動でつらいことがあっても、丁寧に綴られた感想をメンバーたちからもらうと、それだけで創作の力に変えていけた気がします。この場を借りてあらためて感謝いたします。

相変わらずめぼしいカフェを見つけてメンバーを連れ回していましたが、過去五回催したお茶会はいずれも好評だったので、来年も素敵なカフェにご案内できればいいなと思います。

過去のかもめのお茶会の様子はこちら。

 

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来春5月の文フリでは、いよいよかもめの合同誌を頒布する予定です。みなさまにメンバーたちの想いのこもったご本を届けられるよう、がんばります。

 

個人的な活動という意味では、本当に苦しい一年になりました。

小説をまともに書けなくなってしまって、長いスランプに陥りました。そんな中でもうさうららさんの主宰なさっていた「べんぜんかん」に掌編「霊亀譚」を寄稿したり、うささんが定期的に発行なさっている「短歌ハッシュ」に短歌を寄稿した経験は大きな糧になりました。

これまで短歌というと苦手意識があったのですが、今年は万葉集に触れる機会もあって、古典的な風情の歌を詠む楽しみを覚えました。

とてもいい刺激をいただいたので、自前で詠んでいる俳句の方ももっと磨きをかけていきたいです。

 

また詩に支えられた一年でもあったなと感じます。かもめソングに寄稿した詩も、紫水宮に載せた詩も反応をいただけることが多くて、詩を書くことで心が救われていたような気がします。

来年5月の文フリでは嘉村詩穂名義の詩集を頒布する予定です。同人誌を作るのはこれがはじめてなので、上手くいくかどうか不安もありますが、できるかぎり美しい本に仕上がるよう励みたいです。

 

来年はなんとか小説を書けるように日々の読書体験を積み重ねていきたいです。

今年のベスト10冊は、また下旬が近づいてきたらブログに書きたいと思います。

【お知らせ】詩と俳句

◇かもめソング
先週が担当週だったので、久しぶりに詩を書きました。
http://kamomesong.tumblr.com/post/168108607507/或絵師

kamomesong.tumblr.com

おかげさまでフォロワーさんからご感想をいただきました。

実は作品の時代は現代を想定していて、写真のくだりにちょっと皮肉をこめたつもりですが、こうして作品が作者である私の手を離れて、読者の方々の心の中で自由に飛び回ってくれているのを実感できて、本当にうれしかったです。

私個人名義の詩集も鋭意制作中です。皆様に無事にお届けできるように励みます。

 
 
◇紫水宮
久しぶりに俳句を詠んだので、ここ最近Twitterに投稿した作品の中から選句してたんぶらに載せました。
おかげさまで評価をいただいております。
 
http://star-bellflower06.tumblr.com/post/168216880282/水晶の葬列-きみ逝くや月影に鶴飛び去れり-入水せり琅玕宮にて背を待たむ

star-bellflower06.tumblr.com

【読書会】志賀直哉「たき火」読書会

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 以前の森鴎外「百物語」「山椒大夫」読書会(http://evie-11.hatenablog.com/entry/2017/05/24/190000)の時に、次回は秋頃、テキストは志賀直哉で、というところまで決まっていましたが、先月神保町にて再び読書会を催してきました。

 

テキストは志賀直哉「たき火」。
彼肝いりの作品で、実は学生時代にも大学の文芸サークルの読書会のテキストとして扱った小説だったのですが、今回も盛り上がりました。

 

リードしてくれたのは複数の読書会の司会を掛け持ちし、自らを「読書会屋さん」と呼ぶ彼でした。


読書会では特に主人公たちが集う場の「空気」に着目し、その場の空気で次のアクションが決まっていくという極めて日本人的な感性を描いているという指摘がなされました。

 

またその空気を醸成していく機能としての自然描写に話が及び、特に「闇の中に一点の火が灯る」というモチーフが変奏を繰り返しながら反復される、というのが彼の意見で、これは特に重要かなと思いつつ、「クラシック音楽みたいだね」と私が云うと、その場の同意が得られました。

 

またこの小説に描かれた登場人物たちについて、「あまり生活感を感じず、またお金に困っているようにも見えない。それなのに小屋のトイレを作っていたりして、妙に生活感がある」という父の指摘も面白かったです。


そこはやはり志賀直哉ブルジョア白樺派に属していたからなのだろうね、と私は返しましたが、真実のほどは定かでありません。

 

さらにその場の「空気」について、Kさんの体験談がこの場限りの一体感を醸し出していると彼が云い、このKさんの体験について、新潮文庫版の解説を援用して「東洋的神秘」体験であったと説明がなされたことから、その場で「東洋的神秘」体験とは何か、という話題になりました。

私は泉鏡花の「竜潭譚」に描かれる、「何がそれで姉様なり、母様(おふくろさま)なりの魂が入るもんだで、魔(エテ)めはどうすることもしえないでごす」と「爺や」が語る「(主人公である幼子の千里の)帯の結めを丁(とん)とたた」くというおまじないを取り上げました。
目に見えない神秘によって親子の命や絆が守られるというのは、「東洋的神秘」と云えるのではないでしょうか。

 

さらに、読書会の終わりに彼が文学史上における「たき火」という作品の意義について教えてくれました。
谷崎と芥川の「小説の筋」論争の中で、芥川が評価したのが、この志賀直哉の「たき火」であったそうです。
谷崎も芥川も話の筋を重視した作風だけれども、芥川は自らの作風を否定し、最終的にはそれが自殺へと繋がったのではないか、というのが彼の持論でした。

 

私は近代文学を趣味として読んでいるのに対し、彼は大学で学んだ身なので、得るものが多い読書会になりました。
次回の開催は未定ですが、また機会があれば父と彼と三人で読書会をしてみたいです。

【資料】漢籍の調べものについてのメモ

漢籍にまつわる本を読んでいると、文中に漢詩が出てくることがある。

私は出典厨なので、気になる漢詩はできるだけ原典に当たるようにしているのだが、学生時代に大学図書館のレファレンスサービスで不愉快な思いをしたこともあり、できるだけ自力で出典に辿りつきたいと思っている。

その出典を探すのに役立つリンクをご紹介したい。

 

まずは国会図書館漢詩の出典の調べ方案内。

漢詩の出典 | 調べ方案内 | 国立国会図書館

データベースや辞典類などが紹介されている。

困ったときはまずここを参照している。

 

李白の詩や杜甫の詩など、ピンポイントで調べたいときには、日本図書センターからどちらも全集が出ているので、それぞれ目的の漢詩が載っていないかと目次を調べる。

私の住んでいる地域の図書館にはどちらも架蔵されているので、おそらく全国津々浦々の図書館にも入っているはずだ。

図書館で調べてもいいのだけれど、最寄りの図書館にない場合は、事前にネットで調べておいて該当巻を借りれば手間が省ける。

李白全詩集 | 主題書誌データベース | 国立国会図書館

 

杜甫全詩集 | 主題書誌データベース | 国立国会図書館

 

その他、漢籍の出典を調べる上でも参考になる『新釈漢文大系』のリンクも貼っておこう。

目次はPDF化されているので、参照すればなにかと便利かと思う。

www.meijishoin.co.jp

ちなみに詩人編全十二巻も刊行されるということで、こちらも今から楽しみだ。

リンク先はPDFだが、いずれも中国を代表する漢詩人が名を連ねている。

http://www.meijishoin.co.jp/files/shinsyaku_kanbun/TRC_kanbun20170607.pdf

 

また漢籍に関してはレファレンス協同データベースにも情報がたくさんあるようなので、気になる文献があればアクセスしてみるのも手かもしれない。

私が最近参照したのはこちら。

crd.ndl.go.jp

 

またこちらには載っていなかったが、以前ブログでも少しだけ触れたこちらの選集にも「捜神後記」が掲載されているようなので紹介しておく。

www.meijishoin.co.jp

 

 

だが実際に私が公共図書館でお世話になったのは、こちらの国訳漢文大成だったので、一応リンクを貼っておく。

 

最初に書き下し文があり、本の末尾に原文(白文)が掲載されているので、適宜対照しながら読めば 知識が身につくのだが、いかんせん目次がわかりにくいのと、訳注があまり充実していないのと、そしてなにより古い本なので、あまりおすすめはしないのだけれど……。

ただし手っ取り早く書き下し文を参照したい、という時には役立つかもしれない。

 

気づけば明治書院さんのリンクだらけになってしまったが、本当に足を向けて寝られない出版社なので、今後ともますますのご清栄を祈るばかりだ。

【文アル】文アルイベおつかれさまでした&安吾お迎え

文アルイベおつかれさまでした。

今回は戦闘BGMがすごくかっこよかったのと、なにより回想がフルボイスだったので、あらためて文アルの魅力を実感できたイベントになりました。

春夫先生の台詞が本当に胸アツすぎて……太宰さんの声優さんの迫真の演技もあって、泣きたくなってしまいました。

 

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春夫先生の言葉で、侵食者と対峙することを決意した太宰、からの流れも最高でした。

 

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春夫先生の言葉で太宰が立ち直ってくれて本当によかったなぁと……。

推しではなかったけれど、文アルは本当にみんないいキャラしてるなぁと、魅力が十二分に伝わってきました。

サービス開始初日から文アルをやっていたのですが、文アルというゲームに出会えて本当によかったです。

 

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また、今回は報酬が歯車と交換するシステムだったので、ライトユーザーな私でも無理なくイベントを進められました。

歯車を一気に集められるステージがあったのも、本当に運営さんは慈悲深いよなぁと……。

 

 

そしてそして、あれほど潜書運に恵まれなかった弊図書館にも、ようやく安吾が来てくれました!

連れてきてくれたのは太宰で、洋墨1500、銀の栞使用、でした。

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そしてさっそくお着替えしてもらったところ、眼鏡フェチとしてはやっぱりお着替えした後の方が好きだなぁと。

ちょっとやんちゃそうな眼鏡キャラも美味しいです。

 

そしていい加減ロココ内装に着手したいところなのですが、なんせ冬の内装が次にやってくるので、イベ終了までになんとか集められるだけの金貨を集めておきたいところです。

石はだいぶ貯まってきたので、次にまた推しの召装が来ても大丈夫です!

文アルは既存キャラへの追加要素が手厚いところも魅力ですね。

今後の召装の展開も今から楽しみです。

 

2017.11.21 追記

なんと今日実装された召装イベの対象が光太郎さんだったのでうれしいやらびっくりするやらです。

さっそく貯め込んだ石を解き放ってお迎えしました!

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十連ガチャを2回回して揃ったんですが、賢治の召装は何度回してももう一枚しかもらえず、3枚目を引く前に石が尽きました……。バイオリンを弾く光太郎さんが見たかった……。

2枚目はうっかりミスで溶かしてしまったので、イベ終了までになんとか石を貯めたいところですが、なんせ推しキャラが多いので、今回は見送るかもしれません。

次回のためにまた石を貯めていかなくては。

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 でもでも、ふたりの衣装をお迎えできたのは本当によかったです

光太郎さんのヘソチラと汗が尊い……本当にありがとうございました。

このふたりの衣装に合うような内装が欲しいなと思ってしまうのは、内装厨だからでしょうか。冬の内装も今から待ち遠しいです。

【お知らせ】二本のエッセイ

告知がしばらく遅れていましたが、かもめソングにエッセイを二本載せています。
 
Wi-Fiのつながらない部屋
 
http://kamomesong.tumblr.com/post/166139707175/wi-fiのつながらない部屋

kamomesong.tumblr.com

部屋のWi-Fiがあまりにもつながらないので、これはもうネタにするしかない、という気持ちでエッセイを書きました。妙にぎこちないのは、私がブログを書くことはあってもエッセイを書き慣れていないからなのですが……ううむ、あまり上出来とは云えませんね。

とはいえ彼の知り合いの方からご好評いただいたようで、ありがたいです。

もうちょっと垢抜けた文体を身につけられるといいのでしょうけれど……。

 

 

◇引っ越して行ったあなた方へ

http://kamomesong.tumblr.com/post/167116578500/引っ越して行ったあなた方へ

kamomesong.tumblr.com

 

エッセイはもうしばらく書かなくていい、と思っていたのに、最近読んでいるタブッキのいうところの「サウダージ」に駆られて、つい筆を執ってしまいました。

 

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

インド夜想曲 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

 

 

レクイエム (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

レクイエム (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

 

 (タブッキについてはまたいずれブログに書きたいと思っています)

その「サウダージ」を表現する手段として、私の肌にしっくりなじむのは、小説でも詩でもなく、やはり書き慣れた手紙のようです。

彼から「手紙魔」と云われるほど、私は手紙をしょっちゅう書いています。

便箋やはがき、切手を選ぶ楽しみもまた格別なんですよね。

 

それから、高村光太郎のエッセイに「出さずにしまった手紙の一束」というものがあって、こちらの記事でも一部紹介したのですが、そういう気持ちでエッセイと向き合ってみるのもいいのかなと思って書いたのでした。

evie-11.hatenablog.co

こうして手紙のようなエッセイを書くのは、実は二度目で、個人サイト「紫水宮」には、バイト先で知り合ったある女性に宛てた手紙を載せています。

うつくしい人 | 紫水宮

長くなるのでこちらは折りたたんでおきますが、ご興味のある方はぜひご覧くださいませ。

【お知らせ】短歌ハッシュ11月号に参加しております

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うさうららさん主宰のネットプリント「短歌ハッシュ」11月号に参加させていただいております。

 

詳細はこちら。

セブンイレブンにて出力できます。

配信番号は21061580です。

11月17日までの配信になるのでよろしくお願いします。

 

拙作の短歌に触れておきますと、メルヘンでかわいらしいイラストとは相反して暗黒メルヘンな一首になっています。

もともとはかもめソングに載せた詩を短歌に仕立て直したものです。

http://kamomesong.tumblr.com/post/152762248303/或神話研究者の最期

kamomesong.tumblr.com

この一年ちょっと詩を公開してきて、その中でもこの作品は気に入っている詩のひとつ

 なので、今回こういう形でリメイクできてよかったなと思います。

 

 

それから来年5月の文学フリーマーケット東京の募集がはじまりましたね。

文芸同人サークルかもめの合同誌と、嘉村詩穂個人の詩集を頒布する予定でいます。

はじめてのサークル参加ということで右も左もわからないのですが、どうぞよろしくお願いします。